第116回粟崎ビジネスサロン　次世代モビリティのフレーム構造を実現する加工技術

自動車業界では、環境問題（CO2排出量削減）への対応と衝突安全性の向上が求められています。
特に、近年バッテリーを搭載したハイブリッド車や電気自動車の改良が続けられています。
これらの車両ではバッテリーが高重量となるため、高強度化による車体の軽量化や電池を保護するための堅牢な構造部材の実用化が重要です。

車体の軽量化と高強度化の要求に応えるため、3次元熱間曲げ焼入れ（Three-Dimensional Hot Bending and Direct Quench ：3DQ）技術を開発しています。
3DQは曲げ加工と焼入れを同時に実現するプロセスであり、鋼管を素材とした３次元の超高強度部品の製造が可能です。

講演では、自動車産業の動向をご紹介するとともに3DQ技術の開発の概要と3DQの特長である部分焼入れを活かした自動車部品の吸収エネルギの向上効果などを報告します。