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小木港産の新鮮なイカを「炊き込みご飯の素」「カットいか焼き」に ~石川県いか釣生産直販協同組合

印刷用ページを表示する更新日:2018年12月6日更新

ViVO いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)事例集  いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)事例集

2018.AUTUMN|VOL.05

CASE 02 石川県いか釣生産直販協同組合

前田幸子代表の写真鮮度がよく、おいしいイカを使った
簡便な商品をお客様に届けたい​。

【活性化ファンド採択メニュー】
2008年度 産業化資源活用事業(商品開発・事業化支援)
2015年度 農商工連携事業(一次加工施設整備支援)

小木港産の新鮮なイカを「炊き込みご飯の素」「カットいか焼き」に

開き加工を機械化 作業効率を大幅アップ

年間1万個を販売

 能登町の小木港は、函館や八戸と並んでイカの水揚げが多い三大漁港の一つとして知られる。小木港に揚がった船内急速凍結イカの中でも、鮮度管理が行き届き、品質の優れたものだけを使って「お刺身用一本釣イカ」や干物などを加工、販売しているのが石川県いか釣生産直販協同組合だ。
炊き込みご飯の素を使って炊いたご飯の写真 そんな同組合が活性化ファンドの助成金を活用して開発したのが「いか屋さんの炊き込みご飯の素」である。短冊状の真イカ(スルメイカ)がたっぷりと入っており、3合分のお米と一緒に炊飯器で炊くだけで、イカのうま味が感じられるおいしいご飯に仕上がる。
 2009年の発売後、県内の道の駅や土産物店をはじめ、東京・銀座にある石川県のアンテナショップ「いしかわ百万石物語 江戸本店」などへ販路が広がり、多い年には1万個を販売する人気商品となっている。
 その後、姉妹品として「能登いか屋さんのイカ墨パエリアの素」も商品化した。本場スペインではイカ墨パエリアに具材を入れないのが一般的だが、もちろんこの商品には小木港産の真イカが入っている。炊飯器で手軽に本格的なイカ墨の風味とプリプリとした真イカの食感が楽しめるパエリアができるとあって、リピーターから厚い支持を受けている。

常温で日持ちする商品を

 同組合を設立したのは前田幸子代表の父親である善栄さん(故人)だ。善栄さんは、大型イカ釣船の親方を長年務めながら、「獲れたてを船内で凍結させた小木港の船凍イカを全国の方に知ってほしい」と 1980年頃から業界に先駆けて、イカの加工と産地直送による販売に乗り出した。
 とはいえ、商品のほとんどは冷凍保存が必要で、冷凍庫のない店では販売できず、持ち歩くのにも適していない。そこで、常温でも日持ちして、さらに使い勝手も便利なレトルト食品であれば共働きの夫婦や子育て世代にも自慢のイカを食べてもらえるのではと考案したのが炊き込みご飯の素だった。
 開発にあたっては試作を繰り返してイカの形状やサイズ、味付け、具材などを検討。既存の顧客にサンプルを送ってアンケート調査も実施し、その結果をもとに、より食べ応えを感じられるようイカの分量を増やすなど改良を加え、商品化した。

一時間で5人分の働き

イカのセパレート機の写真。 小木港産のイカをもっと多くの人に食べてもらうため、2015年に再び活性化ファンド事業の採択を受けて導入したのが、イカのセパレート機とゲソ処理機である。
 セパレート機はイカの胴体を切り開いた後、内臓を取り除き、ゲソを切り落とす機械だ。ゲソはその後、ゲソ処理機にかけられ、目と口を取り除く。
 こうした作業は従来、人手に頼っていたが、職人の高齢化が進むとともに、今後人材確保が難しくなることを見越して、導入を決めた。セパレート機は最大1時間に2,000枚を処理する能力があり、これは5人が1日がかりでさばく量に相当する。
 同組合では干物のように形をきれいに仕上げなければいけないイカを熟練した技術を持つ職人がさばき、そのほかのイカの加工についてはこうした機械を活用することで、大幅な作業の効率化を実現した。

価格高騰をバネに

短冊状にカットしたイカを使って商品化した「能登産いかのバター醤油焼き」の写真 機械の導入に合わせて、力を入れ始めたのが短冊状などにカットしたイカを使った商品開発だ。
 例えば、食べやすいサイズにカットしたイカに味付けし、フライパンで炒めたり、電子レンジで加熱調理するだけで食べられるようにした「いか焼き」もその一つだ。従来はキムチ味だけだったが、2017年にはバター醤油味、塩炒めレモン風味、生姜味噌味とラインアップを拡充。一般消費者向けに販売するほか、食材宅配サービスにも採用され、2017年度には1万6,000パックを販売。2018年度には6万7,000パックの販売を見込む。
 また、2018年からは短冊状やリング状にカットしたイカを飲食店や食品加工会社に業務用として販売する事業もスタートさせた。
 こうしたカット品に力を入れる背景には、2016年から続く不漁による価格の高止まりがある。同組合の古くからの有力な販路の一つは全国の郵便局のカタログ販売だが、浜値の急騰に伴ってやむを得ずイカの枚数を減らし、値上げしたところ、採用を見送られるケースが相次いだのだ。そこで新たな商品を開発しようと着目したのがカット品であり、これには近年獲れるイカのサイズの小型化に対応できるメリットもある。
 創業者の思いを受け継ぎ、「どんな状況でも、お客様に新鮮でおいしいイカをお届けしたい」と話す前田代表。不漁が続く間は、カット品を使った商品開発を加速させ、活路を開いていく。


いか屋さんの炊き込みご飯の素の写真いか屋さんの炊き込みご飯の素​​

能登・小木港産の真イカ(スルメイカ)がたっぷりと入っており、使い方はお米と一緒に炊飯器で炊くだけ。イカの香りが食欲をそそる。3合用 180g入りで 648円(税込み)。

成功のエッセンス
  • 便利で扱いやすいイカ加工商品を開発
  • 熟練した職人の減少を見越して機械化
  • 業務用などにもバリエーションを拡充

企業名

石川県いか釣生産直販協同組合
住所鳳珠郡能登町宇出津井字10
TEL0768-62-3673
事業内容水産物加工販売
設立1992年6月​