いしかわスタートアップステーション

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2008年度

最優秀起業家賞

受賞者

病気の早期発見を目指し、体内のタンパク質を分析

 

友杉 直久

(株)エムシープロット・バイオテクノロジー代表取締役

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現代医学の検査では異常を発見できず、自覚症状もない。そんなごくきず、自覚症状もない。そんなごく初期段階にある病気を、血液中のタンパク質を分析して発見、治療するビジネスプランが、最優秀起業家賞を獲得した。金沢医科大発のベンチャー企業であるエムシープロット・バイオテクノロジー(内灘町)の友杉直久代表が提案したこのプランでは、人の体内にある20~200万種類ものタンパク質の中から、特定の病気にかかった際に変化するタンパク質の発現量を、最新の質量解析システムを使って測定し、病気の早期発見に生かす。現在、ガン、動脈硬化などの血管疾患、アルツハイマー病などの神経疾患の診断に有効なタンパク質の特定に向けて研究が進められている。こうしたタンパク質が見つかれば、血液を一滴入れるだけで診断できる簡易検査キットを製作するほか、病気を悪化させるタンパク質だけを取り除く薬の開発も進める予定にしている。同社はすでに、こうした技術を使って、ドライアイや口の渇きといった症状が特徴の自己免疫疾患であるシェーグレン症候群の診断をビジネス化しており、今後も実用化できるタンパク質の発見、特定に全力を挙げる構えだ。

 

優秀起業家賞

受賞者

クラシック音楽家とつながる情報サイトを開設

 

田代 真佐子

クラシック音楽家情報サイト運営

 

学生オーケストラを描いた漫画やテレビドラマが大ヒットするなど、クラシック音楽ブームが訪れている。しかし、一般の人にとって、大きなホールで開かれるコンサートに足を運ぶ以外に、生演奏を聴く機会は少ない。さらに、イベントなどでクラシック音楽家の演奏を企画しても、どこに問い合わせればいいのかさえ、分からないのが現状だ。この問題を解決するのが、金沢市在住のフルート奏者、田代真佐子さんが平成20年4月に開設した情報サイト「ムジカー100」だ。ムジカー100は、フリーで活動する全国各地のクラシック音楽家の使用楽器やレパートリー、演奏料の目安などが登録され、eメールで直接、演奏を依頼できる。音楽家にとっても、個人の活動では難しい一般向けの広範な情報発信のツールとして活用できる。田代さんは現在、優秀賞獲得を追い風にISICOの経営アドバイスを受け、CDや楽譜のネット販売機能を付加するなど、情報サイトの一層の魅力アップに力を注いでおり、サイトへの登録料徴収など収益モデルの確立に知恵を絞っている。

ムジカー100 http://musiker100.com/

 

受賞者

教員免許の更新講習をeラーニングで提供

 

鈴木 恒雄

金沢電子出版(株) 専務取締役

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金沢大学発のベンチャー企業でeラーニング用のコンテンツ制作やシステム開発を手がける金沢電子出版(金沢市)の鈴木恒雄専務は、これまで培ってきた独自のノウハウを教員免許更新講習に応用するビジネスプランを発表した。この講習は、文部科学省が平成21年度から導入する教員免許更新制によって実施されるもの。小中高および幼稚園の教員は、10年に1度の更新時に大学などで30時間以上の講習を受ける必要がある。同社の計画では、この講習をパソコンとインターネットを利用して提供する。受講者数は年間10〜12万人と見込まれているが、eラーニングを利用すれば、講習の受け皿となる大学は大きく負担を軽減できる。遠隔地に住む教員にとっても、大学まで足を運ばなくていい、好きな時間に受講できるというメリットがある。同社では金沢大学、東京学芸大学、愛知教育大学、千歳科学技術大学と連携して、コンテンツ制作とシステム開発を進め、平成21年6月からの受講開始を目指している。事業が軌道に乗れば、他の大学にもコンテンツやシステムを販売する計画だ。

 

受賞者

環境検査をもっと安く、もっと分かりやすく

 

大門 忠司

太陽テクノリサーチ(株) 代表取締役

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地下水に含まれる大腸菌や人体に有毒な金属類を調べる水質検査などの環境検査を、価格や納期、分析方法などを明示した上で、低価格で提供するのが太陽テクノリサーチ(白山市)の大門忠司代表のビジネスプランである。大門代表によれば、「検査業界ではこれまで、価格や納期などの情報を公開しない慣習があった」という。しかし、これでは利用者が安心して発注できないと考え、ホームページなどにそれらの情報をオープンにすることで、分かりやすく、依頼しやすい環境を整えるプランを計画した。また、アスベスト検査を専門とする同社がこれまで相互に受発注してきた全国18社の検査会社と協力関係を締結。検査内容に応じて、その検査を得意とする企業や安価で請け負ってくれる企業に発注することで、価格を業界平均価格の約半額に抑える。事業は来年2月のホームページ立ち上げと同時にスタートさせ、まずは食品工場で使用する水に義務づけられている26項目の検査をセットにした水質検査のパッケージ商品などを企画。3年後には1億円の売り上げを目標にしている。

 

受賞者

製造現場で活躍する手のひらサイズの分析器

 

山本 保

(株)マイクロエミッション代表取締役社長

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マイクロエミッション(能美市)の山本保社長が提案したのは、ハンディ元素分析器である。この分析器は北陸先端科学技術大学院大学の高村禅准教授の研究を実用化したもので、試料をプラズマ発光させた際に発する光を測定し、カドミウムや水銀、鉛など25の元素を分析できる。最大の特徴は、元素分析器の主流であるICP(高周波誘導結合プラズマ)発光分光分析装置の約1/100に抑えられた大きさと重さである。長さ約20cm、幅約10cm、高さ約11cm、重さ約1.4kgというハンディ元素分析器はまさに手のひらサイズで、現場に持ちだして手軽に調べることを可能とした。また、初期導入費用が1/4〜1/5、保守管理費用が1/10という低コストも魅力で、各種製造企業の品質管理や大学等での研究用に用途を見込んでいる。平成19年9月から販売をスタートしており、今後は一層の性能アップや海外での販路開拓を目指すほか、排水装置などに組み込んで、水質に異常がないか常時測定するシステムの構築、商品化を計画している。