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【緊急特集】人手不足の解消目指し採用活動のリセットを|CASE 02 (株)オノモリ

印刷ページ表示 更新日:2017年7月11日更新

【緊急特集】人手不足の解消目指し採用活動のリセットを

多くの企業で人手不足が深刻化している。その背景には、少子高齢化による人口減少があり、今後、人材の獲得競争はさらに激化しそうだ。言うまでもなく、企業にとって働き手は成長の原動力であり、確保できなければ商機を失うことにつながりかねない。では、中小企業が人材を採用するには、どのような手立てが有効なのだろうか。今回の緊急特集では、これまでの取り組みにひと工夫を加え、人材獲得に成功した県内3社の取り組みを、ISICO産業支援課の矢部敏明アドバイザーの助言を織り交ぜながら紹介していこう。

学生の質問や不安に答え、印象に残る合同説明会へ

一方的な説明をやめ、車座で親身に対話

採用活動を見直した北村美菜子(右)さんと今年4月に入社した社員の写真 ハローワークを利用する以外にも、大学や専門学校での求人票の掲出、ウェブをはじめとする求人媒体の活用、合同説明会への参加、人材紹介会社の利用など、求人募集にもさまざまな手段がある。しかし、矢部アドバイザーは「どの手段を使うにしても、大手と同じやり方を踏襲するだけでは印象に残らず、埋没してしまう。地方の中小企業に勝ち目は薄い」と指摘する。
 例えば多くの企業が一堂に会し、学生に事業概要や求人情報について説明する合同説明会。矢部アドバイザーの指導を受け、ひと味違った取り組みにチャレンジしているのが産業機械を製造するオノモリである。
 通常、合同説明会では大型ディスプレイに資料を映しながら自社の強みや仕事の内容を説明し、その後、質問を受け付けるのがオーソドックスなやり方だ。これに対し、オノモリのブースは一方的に会社の情報を説明することはせず、車座にいすを配置し、学生からの質問や不安に徹底的に答えるスタイルにしている。会話を続けていると次第に打ち解けてくるので、学生もリラックスし、仕事でやりたいことはもちろん、家族の話や就職活動に対する悩みを打ち明けてくれることもある。質問に答えながら、じっくりとコミュニケーションを取れば、学生の人となりも理解でき、就職活動に臨む若者の動向を把握することもできる。
 「昨年は新入社員を確保できず、抜本的に採用活動を見直したいと思いました」と話すのは採用担当の北村美菜子さんだ。取り組みが奏功し、今年4月に入社した2人のうち、1人はこのスタイルの合同説明会を足がかりに、採用につなげた。

感情を動かせば行動に結びつく

矢部敏明アドバイザー 写真

 では、どうしてこの方法が採用に結びつくのだろうか。矢部アドバイザーは次のように解説する。
 「合同説明会の目的は説明することではなく、後日、設定する単独での会社説明会に来てもらうなど、学生に行動を起こしてもらうことです。そのためには学生の感情を動かすことが大切です。感情を動かすには相手の欲求や気持ちに親身になって応えてあげることが効果的です。合同説明会に出展した際のオノモリのブース。学生との対話に向け、いすを車座に配置する。 写真一口に学生と言っても、ひとくくりで捉えてはいけません。一人一人、興味も違えば会社選びの基準も違います。だからこそ、通り一遍の説明でなく、その人に合ったことを話してあげることが大事なのです」。
 実際、オノモリでは合同説明会のやり方を変更して以降、単独の会社説明会に参加してくれる学生が5割も増えた。参加を促す際も、「参加してもらえば、業界研究に役立ちますよ」と学生の役に立ちたいとのスタンスを貫いている。
 「説明会に参加してくれる学生の数が増え、今年は今のところ選考途中での辞退者もいません」と笑顔を見せる北村さん。来年4月入社に向けた採用活動は、例年にない手応えを感じながら進んでいる。

企業情報

企業名 株式会社 オノモリ
創業・設立 設立 昭和42年4月
事業内容 産業機械や繊維機械の設計、製造、修理、販売など

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備考 情報誌「ISICO」vol.94より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.94


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