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ボンベの検査機器を導入し、フロンガス再生事業を強化 ~北陸エアコン(株)

印刷ページ表示 更新日:2016年4月6日更新

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各種支援制度の利用者に聞く
ISICOでは、企業の成長をサポートするためさまざまな支援制度を用意しています。
制度を利用して事業の拡大に成功した企業の取り組みを紹介します。

 

ガスとボンベの再生で新品の半額に

フロンガスを充てんするボンベ。ひび割れがないか厳重にチェックした後、塗装して再生する 写真 北陸エアコンは使用済みのフロンガスを分解処理し、産業廃棄物として埋め立て可能にする破壊事業や、不純物や水分を除去し、新品同様にリサイクルする再生事業を手がけている。今年4月には新たに、ガスを充てんするボンベの検査、洗浄、塗装に必要な機器を整備。再生フロンガスを再生ボンベに詰めて販売する事業を国内で初めてスタートさせる。

 ボンベは細かなひび割れがあると、破裂するおそれがあるため、従来は外注で耐圧試験を行った上でガスを充てんしていた。こうした検査工程を内製化することで、最大2週間ほどかかっていた期間を3、4日に短縮した。また、再生ボンベを利用するにあたり、より安全性を高めるため、ボンベ内部に検査液を吹きかけ、マイクロスコープで微細なひびを確認する検査工程を独自に追加した。
 フロンガスもボンベも再生品を販売することで、新品に比べ、およそ半値で販売が可能になった。
 また、ボンベにバーコードラベルを貼って管理することで、5年に1度義務づけられている検査期限をはじめ、フロンガスの破壊量、再生フロンガスの販売量などをガスの種類別、顧客別に管理できるシステムを構築。顧客管理はもちろん、回収量や破壊量を国へ報告する際の書類づくりでも利便性がアップする。
 検査機器の整備にあたっては、中小企業庁の平成26年度ものづくり・商業・サービス革新補助金を活用した。ISICOでは専門家を派遣して、同補助金への申請をサポート。事業計画書のブラッシュアップなどを行い、採択につなげた。

 

参入から5年で処理量が5倍に
 空調設備の販売、施工を主力とする北陸エアコンがフロンガスの回収、破壊事業に乗り出したのは平成22年にさかのぼる。リーマンショック後、売り上げが落ち込んだことから、新たな経営の柱を作ることが狙いだった。
 しかし、山嵜慎一社長は当初、「勇気がなくて、なかなか踏み出せなかった」と振り返る。そんな山嵜社長の背中を押したのがISICOだった。ISICOのアドバイスによって申請した石川県の建設業複業化支援プログラムに採択され、初期投資の一部補助を受けたことが、新事業参入の大きな助けとなった。
自らフロンガスの高速回収機を製造するなどして競合他社との差別化を図る山嵜慎一社長 写真 その後、従来は有料で貸し出されていたボンベを無料化したり、発行までに1カ月かかっていた破壊証明書を3日で提出したり、専任の営業スタッフが、フロンの回収や技術相談を担当したりするなど、業界の慣例を打ち破るサービスを次々と打ち出し、事業を軌道に乗せた。平成23年には京都、平成25年には新潟に拠点を開設。処理量は初年度の30トンから今年度は5倍以上を見込んでいる。
 山嵜社長は「フロンガスやボンベに関するサービスをワンストップで提供できる体制が整った」と話し、現在、売り上げの25%を占めるまでに成長したフロンガス関連事業をさらに伸ばしていく考えだ。

企業情報

企業名 北陸エアコン 株式会社
創業・設立 設立 昭和58年2月
事業内容 空調設備等の販売・施工・保守管理、冷媒ガスの回収・破壊・再生事業など

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備考 情報誌「ISICO」vol.87より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.87


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