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石川県には、キラリと光る技術を持つ企業がたくさんあります。
そういった技術力を認められ、県外企業からも幅広く受注に成功しているものづくり企業の成長戦略を紹介します。
加賀電化工業は、めっき分野で他社との差別化を図ってきた。石川県内にあるめっき加工会社の中で、機械部品の設計、機械加工、研削加工、めっき処理、鏡面研磨仕上げまで、一貫生産できる体制を整えているのは同社だけだ。「短納期」「低単価」「高品質」の三拍子を備えた製品を提供できることが、同社の売り上げを順調に伸ばしている要因である。
これまで、受注全体の90%を占めていた繊維機械用ローラーは、近年、繊維機械の受注量が減少したことから、繊維分野に依存した経営体質の改善を迫られた。その中で、試行錯誤しながら、平成17年に、印刷機械用ローラーへの事業転換に着手した。
この印刷機械用ローラーは、繊維機械用ローラーよりも精度の高い表面加工が必要となる。そこで、研削盤の砥石から見直し、妥協を許さない検査体制を確立させた。また、印刷機械用ローラーは、銅めっき加工が必要なため、平成17年2月に全国でも数台しかない超硬質銅めっき槽を設置。平成18年7月には、ローラー表面の高品質を維持できる研削盤を導入するなど、設備投資に力を注いだ。
製品開発にあたっては、約20年前から取引企業と共同で取り組んでいる。「顧客利益」を第一に考え、めっき加工の“プロ”の視点で設計された製品は、高い顧客満足度を誇っている。そんな開発提案力と安定した技術力は、印刷機械メーカーからも評価され、取引先が大手6社にまで増加した。
印刷機械分野の初期投資はすべて終わり、受注体制も整ったことから、宮崎英司社長は「来期の経常利益を10%増やすことが目標」と、受注拡大と品質保証に意欲を燃やしている。
企業名 | 加賀電化工業 株式会社 |
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創業・設立 | 設立 昭和30年5月 |
事業内容 | 硬質クロムめっき・銅めっきを主体とした繊維機械・印刷機械部品などの一貫製造 |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.33より抜粋 |
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掲載号 | vol.33 |