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【巻頭特集】中小企業の円滑な事業承継に向け、ISICO内に無料相談窓口を開設

印刷用ページを表示する更新日:2015年12月25日更新

【巻頭特集】中小企業の円滑な事業承継に向け、ISICO内に無料相談窓口を開設

経営支援セミナー 会場の様子 写真

後継者問題に悩む中小企業・小規模事業者のニーズが高まっているため、平成27年10月、ISICO内に「石川県事業引継ぎ支援センター」を設置しました。同センターでは、専門相談員が税理士や弁護士などの専門家と協力しながらアドバイスし、円滑な事業承継をサポートします。これにより、中小企業が蓄積してきた貴重な技術やノウハウを保護し、雇用や地域経済の活力の維持につなげます。こうした取り組みを周知するため、ISICOでは事業承継をテーマとして、12月3日に県地場産業振興センターで経営支援セミナーを開催しました。今回の特集ではその講演要旨を紹介します。

スピーディーに承継可能で、事業の発展も望めるM&Aが有効な解決手段に

久保良介代表取締役 写真

 

(株)オンデック代表取締役

久保 良介 氏

 

 中小企業の後継者問題が深刻化しています。平成26年のデータでは、社長の平均年齢は59歳で過去最高を更新、一方で後継者がいない企業は65.4%に上り、小規模企業ほどその傾向が強くなっています。また、日本では人口減少や高齢化によって内需が縮小するなど、継ぎにくい環境にあると言え、息子や娘などの親族に経営を委譲する従来型の事業継承が難しくなっています。
 そこで、後継者問題の有効な解決手段として近年注目されているのがM&A(企業の合併・買収)です。M&Aは大企業の話と思うかもしれませんが、中小企業同士でも増加傾向にあります。M&Aのメリットは、広く外部に後継者を探すことができる点です。現在も経営されている企業が後を継ぐことになるので、経営者としての資質に対する不安も軽減されます。また、技術や人材、ノウハウがある企業に加わることになれば、譲渡企業の弱点を克服し、競争力の向上を果たすこともできます。
 一口にM&Aと言ってもその手法はさまざまです。中小企業であれば株式を買い取ってもらう「株式譲渡」と保有する事業を法人から切り離して買い取ってもらう「事業譲渡」によるものがほぼすべてです。株式譲渡は法的手続きが簡素で、簡単に実行できるのがメリットです。事業譲渡は、承継する資産、負債を限定できる点が特徴と言えます。
 M&Aは何度も経験することではない上、求められる専門知識も広範にわたります。だからこそ、専門家の活用をおすすめします。専門家の協力を得ることで、より良い相手に巡り会う可能性が高まります。また、中小企業のM&Aは経営者同士の感情に左右されやすい面がありますが、専門家が仲介役を務めれば成約率が高まります。
 しかし、中小企業に特化した民間のM&A専門業者はまだ少ないのが現状です。知識不足で経験の浅いコンサルタントも少なくありません。そこで、ぜひ活用してほしいのが事業引継ぎ支援センターです。同センターは公的機関、石川県であればISICOが運営主体で、M&Aを検討している段階で相談しても情報が漏洩する危険性もない上、適切な民間業者への橋渡しを期待できます。

(株)オンデック:関西を中心に、中小・小規模企業のM&Aを扱う専門会社

経営者が若いうちに事業承継の準備を

渡辺数麿 弁護士 写真

 

内田清隆法律事務所・弁護士
渡辺 数磨 氏

 

 事業の承継に向け、大切なポイントは次の3点です。1点目は経営者が若いうちから準備を進めるということです。事業の引継ぎには複雑な問題が付きもので、理解力、判断力を求められる場面も多々あります。年を取ってから始めたのでは、うまくいきません。経営者自身が気力も体力も充実しているうちに始めてほしいと思います。
 2点目は早めに専門家に相談するということです。中小企業の経営者は得てして一人で何役もこなすプレイングマネジャーです。多忙ですから、自身が元気なうちは事業承継に考えが及ばないことも多いですし、どうしても後回しになりがちです。しかし、対応が遅くなれば手遅れになり、結果として廃業せざるをえないケースもあります。早く相談するに越したことはありません。
 3点目は特にM&Aの場合、双方の経営者が考えていることに誤解がないようによく話し合い、その内容をしっかりと契約書に残すということです。契約書や契約内容がずさんであれば、相手に都合良く解釈され、不利益を被ることもありえます。どれだけ時間を割いても十分ということはありません。慎重に丁寧に契約内容を話し合ってください。

自社株式の集中が円滑な事業承継の第一歩

倉大八 税理士 写真

 

倉大八税務会計事務所・税理士
倉 大八 氏

 

 事業承継には2つの柱があります。1つは経営そのものの承継で、もう1つは資産の承継です。これらは車の両輪のようなもので、同時並行的に対策を講じる必要があります。そして、その両方に関わってくるのが自社株式です。自社株式が半数以上なければ経営の支配権を確保できません。この問題にうまく対応しないと、社内における求心力の低下、金融機関からの評価の低下など、トラブルにつながってしまうので注意してください。
 ただ、一度分散してしまった株式をまとめるのは至難の業です。問題解決に向け、何より大切なのは経営者の強力なリーダーシップです。というのも、散逸した自社株式を、法律を使って強制的に自分のものにすることはできませんし、資金さえあれば売ってくれるというものでもないからです。だからこそ、経営者自身が元気で影響力が強いうちに取り組んでほしいのです。
 また、自社株式を後継者へと集中させやすくするための法律として中小企業経営承継円滑化法があります。この法律に基づいて、金融支援を受けたり、課税の特例が認められたりします。平成25年度に使い勝手がよくなるよう改正されましたので、ぜひ活用してください。

企業情報

企業名 公益財団法人 石川県産業創出支援機構
創業・設立 設立 1999年4月1日
事業内容 新産業創出のための総合的支援、産学・産業間のコーディネート機関

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備考 情報誌「ISICO」vol.85より抜粋
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掲載号 vol.85