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自社ブランドの菓子と店舗を展開 女性目線でブランド構築 ~タキサン製菓(株)

印刷用ページを表示する更新日:2015年12月8日更新

目指せ!石川発の人気商品
ヒットのタマゴ 

「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)」の採択企業、各種展示会の出展企業の商品等にスポットを当てます。

全国各地の特産品を使用した土産用菓子をOEMで製造するタキサン製菓では、「金澤スイーツ&カフェ古都美(ことみ)」という自社ブランドを立ち上げ、オリジナル菓子の製造に乗り出した。販売にあたっては金沢市中心部にショップとカフェを併設した店舗をオープン。ここで得た情報やノウハウをOEMの取引先にもフィードバックし、商品の付加価値向上につなげる計画だ。

石川産の食材生かし職人が丁寧に手作り

タキサン製菓が初の自社ブランド「古都美」で展開する「ことみん」と「籐五郎のおくりもの」 写真 タキサン製菓では現在、「古都美」ブランドで7種類の菓子をラインアップしている。一番人気となっている「ことみん」は白あんを練り込んで作った和風ケーキだ。能登産の紫いもや金沢・湯涌産のゆずなど、5つの味がある。また、口に入れるとほろほろと崩れて溶ける新食感のクッキー「藤五郎のおくりもの」も好評だ。このクッキーは金沢・大野産の醤油や味噌、加賀棒茶をフリーズドライで粉末状にしてまぶし、味付けしている。どの商品も石川の素材をふんだんに生かし、熟練した職人が、ひとつずつ丁寧に手作りしているのが特徴だ。
 こうした菓子を販売すると同時に、「古都美」のブランド構築に役立てようと、昨年10月には金沢市広坂で店舗をオープンした。この店舗は1階がショップ、2階がカフェとなっている。カフェでは、季節のロールケーキやパフェ、チーズタルトといった手作りスイーツや加賀棒茶などを提供する。広告を一切出しておらず、当初は苦戦したが、北陸新幹線開業以降、土日に行列ができたり、地元のリピーター客が付いたりするなど、客足が伸びている。
 また、カフェではショップで販売している菓子を試食として出している。これにより、多くの来店客が帰り際に購入していくといった、ショップとカフェを併設した相乗効果も表れてきている。

ネーミングやパッケージ、サイズはかわいらしく

瀧口 敬介 社長 写真 ISICOの活性化ファンド事業の支援を受けて行われた商品開発では、いくつものこだわりを取り入れた。
 地元の食材を数多く活用した点もそのひとつで、先述した以外にも能登産の中島菜、塩、大納言などが使われている。そして味では、素材のおいしさを生かすことに腐心した。通常、土産用の菓子ではより長期間の保存に耐えられるよう、砂糖を多めに入れ、その結果として素材の味が損なわれてしまうことが少なくない。その点、古都美ブランドの菓子は砂糖を控え、素材のおいしさを十分に感じられるように工夫した。そのため、通常の土産用菓子に比べ賞味期限は短めだが、「地元の素材を生かしたおいしい菓子を食べてほしい」という瀧口敬介社長のこだわりがにじむ味に仕上がった。
 また、主要ターゲットとなる女性の目線を意識した点も開発の大きなポイントである。例えば「ことみん」は、親しみやすく愛らしい響きを持つネーミングを採用。パッケージも金沢の郷土玩具、加賀八幡起き上がりをイメージしたかわいいデザインとなっている。これは、まず目に入った時点で興味を持ってもらい、そして手に取ってもらうことが重要との考えからだ。さらに、菓子のサイズ感にもこだわった。「藤五郎のおくりもの」や和風プチダクワーズ「古都美の雫」は見た目がかわいらしく、女性の口でも食べやすい一口サイズとなっている。
 カフェに関しても、ビンテージ物の北欧家具を配置したり、匠の技が光る鉄瓶で加賀棒茶を提供したりと、本物にこだわった空間づくりに取り組んだ。

主力のOEM 製品や社員にも好影響を期待

 同社がこうした取り組みを始めた背景には、大きく3つの狙いがある。
自社ブランドの菓子を販売すると同時に、市場調査の場となるショップ 写真 まずは自社ブランドに挑戦したいとの思いである。同社はもともと売り上げの100%をOEMが占め、自社ブランドの商品を作ったことはなかった。瀧口社長は「土産用の菓子をお客様と一緒に作り上げていくことは、もちろん楽しくやりがいのある仕事だが、せっかく観光客で賑わう金沢の近くに立地しているのだから、自分たちの思いを込めた商品も作ってみたかった」と話す。
大きな窓から金沢21世紀美術館やしいのき迎賓館を見渡せるカフェ 写真 創業以来培ってきた全国レベルの企画力や製造技術等を活用し、付加価値の高い商品を作り上げることができるのは、同社ならではの強みと言えるだろう。
 2つ目は自社ブランドの商品や店舗で得た情報やノウハウを生かし、OEMの取引先により魅力的な土産用菓子を提案したいという思いである。瀧口社長によれば、近年、高齢化や人口減少、あるいは近所や親戚との付き合いが希薄になったため、土産用菓子の販売は減少傾向にあるという。そこで、ショップやカフェをアンテナショップと位置づけ、消費者に好まれる味やパッケージなどを探り、OEMの取引先に喜んでもらえるような、より魅力的な菓子、企画等の提案につなげるというわけだ。
 3つ目は自社の工場で働いている社員のモチベーションアップである。「OEMの仕事では、菓子を食べてくれる消費者と当社の社員が直接顔を合わせることはありません。そこで、工場勤務の社員にショップやカフェでの勤務を経験させ、消費者の笑顔を見たり、声を聞いたりすることで、仕事に対する意識を高めてもらいたいと考えています」(瀧口社長)。
 実際、スタッフは常勤社員で固定しているものの、これまで工場で勤務する5、6人の社員が数日間ずつショップやカフェで勤務。その結果、社員からは「おいしいと声を掛けてもらった」「自分の仕事に自信が付いた」と喜びの声が寄せられたり、そうした経験を工場に持ち帰って同僚に話して聞かせ、周囲の意識に変化をもたらしたりと、好影響が出ている。
 「お客様に喜んでもらうには、菓子の味はもちろん、接客レベルも向上させたい」。瀧口社長はそう話し、今後、東京ディズニーリゾートが企業向けに実施する研修プログラムに希望する社員を参加させる計画だ。また、カフェでは観光客から金沢の歴史や文化について尋ねられることも多いため、勉強を兼ねて4人の社員が「金沢検定」にチャレンジする。
 「一人でも多くの人を笑顔にしたい」(瀧口社長)。その理念の実現に向け、着々と取り組みが進んでいる。

企業情報

企業名 タキサン製菓 株式会社
創業・設立 設立 平成11年1月
事業内容 金澤スイーツ&カフェ古都美

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備考 情報誌「ISICO」vol.84より抜粋
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掲載号 vol.84

 


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