本文
県民待望の北陸新幹線が金沢まで開業しました。首都圏とのアクセス向上は、県内企業にとって、商機拡大の絶好のチャンスです。これを生かすには、独自の製品や技術、サービスにさらに磨きをかけ、巨大マーケットである首都圏をはじめ全国に発信することが重要であり、ISICOでは意欲あふれる県内企業を専門性の高いスタッフが幅広い支援メニューでサポートします。ISICOの支援策や新たな取り組みについて、当財団の理事長である谷本正憲知事に聞きました。
鉱工業生産指数がリーマン・ショック時を超える水準で推移し、全国1位になったほか、個人消費も緩やかに持ち直し、有効求人倍率についても、1倍を大きく上回る状況が続くなど、全体として回復している。
首都圏をはじめ、全国各地から多くの方が本県を訪れ、まず観光面で大きな効果が出ている。また、県内企業にとっては、首都圏との時間距離が短縮されたことで、独自の商品や技術をアピールし、販路拡大につなげやすくなるなど、大きなビジネスチャンスが到来したと言える。ISICOとしても、県内中小企業の中核的支援機関として、新幹線開業効果が各分野に波及するよう、中小企業それぞれが持つ強みにさらに磨きをかけ、それを全国に発信できるよう、しっかりとサポートしていきたい。
ISICOでは「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)」を活用し、地域資源を活用した製品開発、販路開拓を支援している。この3月、香林坊大和に開設した「石川のこだわりショップ かがやき屋本店」では、開発を支援した商品を常時販売しているので、消費者の意見を商品の改善につなげるなど、ぜひこのショップを活用してほしい。消費者の評価が高い商品は、ISICOとしても、今秋新たに首都圏で全国のバイヤーを一堂に集めた商談会を開催するなど、首都圏への販路開拓を強力に後押しすることとしている。
これまでも、県内企業の優れた技術や工法を大手企業に売り込むため、技術提案型展示商談会や受注開拓懇談会を開催し、着実に商談成立につなげてきた。今年度も引き続き、私が先頭に立ってトップセールスし、県内企業のさらなる受注拡大を推進したい。
県内企業1,000社にアンケートしたところ、海外展開に関心のある企業のうち約4割から「東南アジアに進出したい」あるいは「東南アジアを市場として活用したい」との回答が得られた。こうした声を受け、県では昨年10月、東南アジアの交通や情報の中心地であるシンガポールに事務所を開設し、成長著しい東南アジアでビジネスに取り組む企業をサポートする体制を整えた。
ISICOでも、活性化ファンドを活用し、海外市場に挑戦する中小企業に対し、新商品の開発、販路開拓はもとより、海外進出の準備段階で必要となる市場のニーズ調査や国際認証の取得等についても、支援を行っている。
企業名 | 公益財団法人 石川県産業創出支援機構 |
---|---|
創業・設立 | 設立 1999年4月1日 |
事業内容 | 新産業創出のための総合的支援、産学・産業間のコーディネート機関 |
関連URL | 関連URLを開く |
---|---|
備考 | 情報誌「ISICO」vol.82より抜粋 |
添付ファイル | |
掲載号 | vol.82 |