ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 情報誌ISICO > メニュー > 情報誌ISICO検索 > case.2 133色そろえた石川県産水引を開発

ViVOサイトへのリンク

活性化ファンド商品開発ストーリー集サイトへのリンク

じわもんセレクトサイトへのリンク

DGnetサイトへのリンク


case.2 133色そろえた石川県産水引を開発

印刷用ページを表示する更新日:2015年4月3日更新

チャンスをつかみ、未来をひらく
Seize a chance and open a bright future.

長さは規格サイズを大幅に超える200メートル

廣瀬由利子社長の写真 金沢を代表する伝統工芸のひとつに水引細工がある。ただ、その材料となる水引は、これまで県外産に頼っていたのが実情だ。「日常的に楽しめる水引」をコンセプトに、水引細工を取り入れたアクセサリーやインテリア、調度品などを手がける自遊花人では、今年2 月、さまざまな特色を盛り込み、オリジナルの石川県産水引「四季の糸」を開発した。
 従来品との大きな違いとしてはまず、豊富なカラーバリエーションが挙げられる。同社がこれまでに扱ってきた水引は、メーカーや種類の違うものすべてを合わせても100色ほど。それに対して、四季の糸は、紙をよった芯にポリエステル糸を巻き付けた「飾り糸巻き水引」と言われるタイプで、糸を変えることで133色を製品化した。これにより、従来はあまり見られなかった茶系やオレンジ系、紫系なども豊富にそろい、細かなグラデーションを描いた作品も制作できる。「製品名のとおり、新緑や紅葉、冬景色など、色彩にあふれる古里の四季を水引で表現できる」と、廣瀬由利子社長は胸を張る。
 また、通常の水引は規格の長さが約90センチとなっているが、四季の糸は1本の長さが約200メートルと従来品とは桁違いのサイズだ。ボビンに巻かれた状態で納品され、好みの長さに切って使うことができるので、数メートルにもなる大型の作品制作にも適している。

ビジネスコンテスト参加で製品開発に光明

豊富なカラーが揃う四季の糸 同社が独自の水引開発を思い描くようになったのは、およそ5年前からだ。結納飾りやご祝儀袋だけでなく、多岐にわたる製品への細工を手がける上で、従来の水引の種類では表現に限界を感じたためである。加えて、気に入った色でも市場全体で見ると需要があまりなく、注文時に廃番になっているケースも一度や二度ではなかった。
 このため、小ロット多品種の水引を求めていたものの、製造に関するノウハウはなく、開発は何年間も足踏み状態だった。光明が差したのは、平成24年にISICO主催の「革新的ベンチャービジネスプランコンテストいしかわ」に参加したときだった。「水引をインテリアや建築内装材などに使いたい」と、伝統工芸の新たな活用策を訴えた廣瀬社長は見事、女性初の最優秀起業家賞を獲得。ISICOの集中支援を受ける中で県工業試験場とパイプができ、さらに繊維メーカーの(有)小山カバーリング(かほく市)とも結び付きを強め、産官連携で開発にあたった。
 自遊花人が色の選定などを手がける一方、小山カバーリングでは飾り糸巻き水引の糸を巻くための専用機を開発し、何度も試作品を製作。工業試験場でテストを行い、求める水引を追求していった。「完成品の品質にとても満足している。県外産は糸のダマ(糸がきれいに巻かれず部分的にまとまってしまったもの)や巻き損じなどで100本中何十本も返品することがあるが、四季の糸は不良率が少ない」と廣瀬社長は語り、石川のものづくり技術の高さに感嘆の声を挙げている。

さらなる品質向上で建築分野進出を加速

 多彩な表現を可能にする水引が完成した今、同社ではそれを生かした作品制作に意欲を見せる。社屋1階のギャラリーを訪れれば、そこには133色のペンダントがずらり。水引の伝統的な結び方「あわじ結び」をあしらい、平成26年度プレミアム石川ブランド製品に選ばれた水引装飾バッグ「きよら」にも、四季の糸を用いてさまざまなデザインを施している。
水引装飾バッグ「きよら」 並行して、一層の品質向上にも知恵を絞っており、難燃性の水引の開発を進めているところだ。「燃えにくい素材になれば、建築内装材としてより使いやすくなる。水引を壁や床、天井などのアクセントとし、空間に彩りを加えたい」。廣瀬社長はこう意気込み、水引の新たな可能性を模索し続けている。

企業情報

企業名 株式会社 自遊花人
創業・設立 創業 平成23年9月
事業内容 水引装飾品(アクセサリー、インテリア小物など)の製造・販売

企業情報詳細の表示

関連情報

関連URL 関連URLを開く
備考 情報誌「ISICO」vol.81より抜粋
添付ファイル 添付ファイルを開く
掲載号 vol.81