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ISICOではインターネットによる販路開拓をサポートしています。支援先の中から、熱い思いを胸にサイトの改善に挑む、意欲的な取り組みを紹介します。
[ ジャガード織ネームやお守り、ミサンガの製造販売 ]
企業のホームページは、しばしば24時間休まず働く営業マンに例えられる。平成25年12月のリニューアル以降、まさに新規客を獲得する貴重な戦力となっているのが、出口織ネームのホームページである。
平成25年と平成26年を比較すると、閲覧者数は約1.8倍、滞在時間は倍以上に増えるなど、多くの人がページをじっくりと見てくれるようになった。その結果、ホームページをきっかけとした問い合わせは月に10数社だったものが20~30社に増加、このうち6~7割が受注に結びついている。
今年に入ってからは月に50件以上の問い合わせが来るようになるなど、その勢いは衰えを知らない。
リニューアルのきっかけは、同業者がインターネット上の取引を積極化させるにつれ、同社のホームページのアクセス数が目に見えて減ってきたことだった。「何とかしなければ」と危機感を募らせた担当の狭間則宏さんが中心となり、ISICOの専門家派遣事業を活用しながらリニューアルに取り組んだ。
同社の主力はジャガード織のブランドタグ(織ネーム)だが、実はこの技術を生かせば、お守り、ミサンガ、シュシュ、マフラーなど、顧客のニーズに合わせてさまざまなオリジナル商品の開発が可能だ。しかし、従来のホームページでは技術的な説明が中心で、どのような商品を作れるのかが分かるようになっていなかった。
そこで、商品ごとに大きくきれいな写真をより上位の階層から表示するようにしたほか、商品ページを分類別に分け、文字情報も充実させた。さらに、「お守り」「ミサンガ」等と合わせて検索されそうな「オリジナル」「製作」「製造」などのキーワードも随所にちりばめた。これは、検索エンジンでキーワード検索をしたときにホームページが検索結果の上位に表示されやすくなるSEO対策の一つだ。
リニューアルの効果はてきめんで、優れた技術力を知った閲覧者から、「織り方が複雑」「素材が多様」「色数が多い」などといった、高い技術力が求められる商品開発の依頼が増えた。出口勉社長は「これまで取り込めていなかった潜在的なニーズを掘り起こすことに成功した。大手企業と直接取引する機会が増え、受注単価も上がった」と笑顔を見せる。
展示会や広告をほとんど活用しない同社にとって、ホームページは新規客の獲得に向け、大きな役割を担う。狭間さんは「さらにアクセスを増やすため、今後は製作実績をどんどん載せ、いろんなキーワードで集客できるようにしたい」と今後もウェブにかける意気込みを強くしている。
■ ホームページドクターからのメッセージ 今回はSEO的な観点での最適化やお問い合わせ数を増やすためのアドバイザーとして参画しました。文中にあるキーワードに関してはAdwordsキーワードプランナーを用いて検索ニーズがあるキーワードを洗い出したものを、より検索エンジンにアピールできるように、そして検索キーワードに対する答えとなるように助言しました。自社で扱う商材がどんなキーワードで検索されるかを、お客様(閲覧者)の立場で考えてみることも重要と言えるでしょう。 |
企業名 | 株式会社 出口織ネーム |
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創業・設立 | 創業 昭和25年5月 |
事業内容 | ジャガード織物の製造・販売 |
関連URL | 関連URLを開く |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.80より抜粋 |
添付ファイル | |
掲載号 | vol.80 |