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新型CNC旋盤が技術力高める大きな一手に

印刷ページ表示 更新日:2014年12月10日更新

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各種支援制度の利用者に聞く

ISICOでは、企業の成長をサポートするためさまざまな支援制度を用意しています。
制度を利用して事業の拡大に成功した企業の取り組みを紹介します。

新規受注を目指し導入 加工時間、コストを削減

CNC旋盤は、昨年竣工した新工場に設置 建設機械や産業機械など、多岐にわたる分野の部品を製造する中田工業。ISICOの設備資金貸付制度を活用し、平成24年3月に導入したCNC旋盤は、同社の技術力を大きく引き上げた1台と言える。
 同社が新設備の設置を視野に入れたのは、導入の前年となる平成23年のことだ。顧客から工作物を成型する機器の基幹部品の製造を持ちかけられたのがきっかけだった。
 依頼された部品は、円筒形の素材の断面から奥に向かって径がなだらかに小さくなるよう円すい状に長い穴を開ける難度の高い加工を施すものだった。素材には鉄よりも硬く削りにくい耐熱合金が使われていた。加えて、短納期、低コストが求められた。
 こうした加工は、電極を当てて表面を除去する放電加工で切り出すのが一般的だが、時間がかかり、その分、製造コストが跳ね上がる。
 そこで同社の中田嘉治社長が考えたのが、CNC旋盤による加工だった。通常、CNC旋盤は直径が小さく深い穴の成型には不向きだが、特製の刃具を社内で設計したり、成型する形状に合わせた専用工具を特注でそろえたりしたほか、ミクロン単位の精度で工作物の芯を捉える機能を追加するなど、CNC旋盤に数々のアイデアを盛り込むことで加工を可能にした。
 導入後も切りくずの形状や、刃先に取り付ける超硬チップの材質やブレーカ(切りくずを処理するための溝や障壁)形状、摩耗度合いなどを調べ、最適な加工スピードとチップの交換時期を探るなど、研究を重ね、加工時間とコストの大幅な削減を実現した。

敬遠されるものに活路を見出す

 同社にとっては、CNC旋盤で新規受注を成し遂げた以上に、数々のノウハウを蓄積できたことが、大きな強みとなっている。実際、設置のきっかけとなった部品の製造は現在、落ち着いているものの、加工時のわずかな振動が致命的となる繊維機械用の細長い部品の施削など、難度の高い加工部品を中心に、CNC旋盤はフル稼働しており、新たな受注を呼び込んでいる。
中田社長(右)と竹川製造部長 中田社長は、「創業者である父の代から他社が敬遠するような難しい加工に挑み、そこに活路を見出してきた。その姿勢はこれからも変わらない」と言葉に力を込める。同社では、価格競争に巻き込まれないためにも、技術力を一層、磨き上げていく考えで、今後も好機を見定め、躍進につながる設備の導入を積極的に進める方針だ。

企業情報

企業名 有限会社 中田工業
創業・設立 創業 昭和61年1月
事業内容 金型や建設機械、工作機器、産業機械などの部品製造

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備考 情報誌「ISICO」vol.78より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.78


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