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老舗料亭の味を冷凍食品に 美しい盛り付けも魅力

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目指せ!石川発の人気商品
ヒットのタマゴ 

「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)」の採択企業、各種展示会の出展企業の商品等にスポットを当てます。

日本橋高島屋で好評

老舗料亭の味を冷凍食品に アサダヤコーポレーションは萬治2年(1659年)創業の老舗料理旅館、浅田屋のグループ企業で、加工食品や総菜の製造を手がけている。今年8月からは電子レンジで温めるだけで、手軽に料亭の味を楽しめる冷凍食品「金沢氷室」の販売を新たにスタートした。
 商品ラインアップは、能登産コシヒカリとカニやウナギなど季節の食材を浅田屋自慢のだしで炊き上げた「料亭めし」、治部煮やカニ甲羅揚げといった「加賀料理」、サケやカニを使った「雑炊・茶漬」で約20種類だ。日本橋高島屋(東京)の浅田屋直営店のほか、一部の商品はめいてつ・エムザでも販売している。
 簡単、便利で本格的な料理を味わえる上、火を使わず安全に調理できるとあって、年配者への贈り物として購入するケースが多く、売り上げは目標の2倍以上と上々の滑り出しをみせている。

火加減や水分量を工夫

プロトン凍結機 試作や販促活動、設備の導入については活性化ファンド事業の支援を受けた。その中で、商品化の実現に大きな役割を果たしたのがプロトン凍結機である。冷凍食品は味や食感が落ちるというイメージが強い。しかし、この凍結機では電磁波と磁束の働きによって細胞の膨張、破壊を抑えるため、冷凍しても調理したての状態を維持できる上、解凍時のドリップ(旨味を含んだ液汁)も少ない。同社の横山秀弘取締役本部長も「マツタケの風味や食感もしっかりと残っている」と太鼓判を押す。
 また、美しい盛り付けを楽しめる点も魅力の一つだ。実は同社では以前、治部煮をレトルト商品化したことがあったが、温めた後に器に出すと具材がごちゃごちゃになってしまい、見た目が悪くなるという難点があった。その後、具材やだしを別々に包装し、各家庭で食べる際に盛り付けてもらうよう改良したが、消費者にとっては不便だった。その点、容器ごと温める冷凍食品ならば、職人の手による盛り付けをそのまま食卓に並べることが可能だ。
浅田裕久社長 とはいえ、料亭で提供する料理をそのまま冷凍したのでは、電子レンジで加熱した際に火が入りすぎてしまい、食材が固くなったり、ぱさついたりする。そこで、食材の火の通り具合を調節したほか、具材の大きさや煮汁の量を変えながら何度も試験を繰り返し、電子レンジで加熱後に最適の状態になるよう工夫した。冷凍加工と電子レンジでの加熱の両方に耐えられる容器を探し出すことも苦戦した点の一つだった。
 浅田裕久社長は今後、商品ラインアップの充実に加え、「浅田屋の味を全国で味わってもらえるよう、ネット通販やカタログ通販で販路を広げていきたい」と拡販戦略を描いている。

企業情報

企業名 株式会社 アサダヤコーポレーション
創業・設立 設立 平成12年
事業内容 加工食品・総菜の製造、販売

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備考 情報誌「ISICO」vol.78より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.78


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