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人口減少による国内市場の停滞や海外市場の拡大を背景に、県内企業においても国際展開への意欲が高まっている。今後、さらなるグローバル化の加速に向けて、より効果的に海外向け人材を育成しようと、海外での実地研修に取り組む企業が増えてきていることから、新たに研修制度を立ち上げたり、外部の研修・実習制度を活用するなどして、海外での人材育成に取り組む3社を紹介する。
使用済みの自動車から、中古部品を製品として再生、販売する会宝産業(株)(金沢市)。売り上げの75%を輸出が占め、取引先はアジア、アフリカ、中南米の74カ国に広がる。タイ、ケニアなど5カ国には販売拠点となる合弁企業も設立した。
同社では、海外の担当となる社員を育成するため、約3年前から海外での市場調査や商談に挑戦したい社員を1週間から10日間、希望する国へ派遣する制度を実施してきた。さらに海外志向の強い社員を後押しするため、今秋からは国際協力機構(JICA)の「民間連携ボランティア制度」を活用し、社員1人を2年間、ガーナに農業ボランティアとして派遣する。アフリカという日本とは全く異なる環境で、困難や逆境を克服できるタフな人材を育成するのが目的だ。ガーナには同社の合弁会社があり、ボランティアで得たものをその後の事業活動に還元できると期待している。
「企業のグローバル化を進め、成長する途上国の市場を取り込むには人づくりが不可欠」。近藤典彦社長はそう話し、今後も海外事業に意欲的な社員を後押しするための環境整備に力を注ぐ考えだ。
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企業名 | 会宝産業 株式会社 |
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創業・設立 | 創業 1969年5月 |
事業内容 | 使用済自動車の引取・解体・破砕前処理など 中古車・中古自動車部品の輸出販売 |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.77より抜粋 |
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掲載号 | vol.77 |