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次世代型5軸加工機を開発

印刷ページ表示 更新日:2014年7月24日更新

トライアングル

県内では、産学官の連携によってニュービジネス創造を目指す動きが本格化しています。
ここでは、その実例に迫ります。

加工ユニットそのものを制御

5軸制御を可能とする加工ユニット新開発の5軸制御システムを搭載した加工機

 BBS金明は今年5月、新たに開発した次世代型5軸制御ロボット加工機を県産業展示館で開かれたMEX 金沢2014でお披露目し、来場者の注目を集めた。
 この加工機は最大36本の工具の自動交換機能を持ち、切削や穴開けなど、1台でさまざまな加工に対応可能だ。縦、横、奥行きの3軸に加え、工具を取り付けた先端部分を回転させたり、角度を変えたりすることで5軸制御する。複雑な形状や曲面を持つ加工物を、15ミクロン以下の高精度で仕上げることが可能だ。
 最大の特徴は、工具を取り付けた加工ユニットそのものを5軸制御している点にある。一般的な5軸制御では、加工ユニットで縦、横、奥行きの3軸を、加工物を固定するテーブルを回転させたり、傾けたりして2軸を制御する。これに比べ、新型機はテーブルに加工物を固定するのに必要な治具を簡素化できるため、加工費のコストダウンと段取り作業のスピードアップを図ることができる。本体価格も従来機より抑えた。
 すでに部品メーカーからテスト加工の依頼が寄せられ、来年初旬をめどに1号機を納品し、その後、まずは月10台の生産からスタートする見込みだ。

剛性アップと制御ソフト改良が鍵

 5軸制御の加工ユニットは、スウェーデンの企業が考案したもので、BBS金明は技研(能美市)の橋渡しでこの企業とライセンス契約を結んで加工機を生産する。ライセンス生産する企業は世界にいくつかあるが、その中でもBBS金明の加工機はナンバーワンの精度を誇るという。
 「設計図通りに作っても決して精度は確保できない」。そう話すのは同社の川原龍之介副社長である。設計図はあくまで机上で考えたもので、実際に動作させてみると、期待していたような精度には仕上がらないのだという。そこで同社では、これまでにさまざまな機械を開発してきた経験を生かし、設計図を見直して作動時に負荷のかかる部分の剛性を上げた。同時に、加工時の熱による材料の変形を考慮し、温度を測定しながら位置決めを補正する制御ソフトを改良し、精度の向上を実現した。
川原龍之介副社長 この開発は平成24年度にISICOの「いしかわ次世代産業創造ファンド事業」に採択され、「これまでにない機械なので、デザインも斬新にしたい」(川原副社長)との思いから、加工機のデザインは県工業試験場繊維生活部に協力を仰いだ。
 平成24年9月にBBS 金明と技研が出資して合弁会社GKM(白山市)を設立し、同社が今年から本格的に販売を行っていく。川原副社長は「今後も一層の精度アップを目指すと同時に、海外も視野に販路拡大を目指す」と意欲を燃やしている。

BBS 金明が利用したISICOの支援メニューは
新技術・新製品研究開発支援事業」です。
(お問い合わせ)
プロジェクト推進部 技術開発支援課
TEL. 076-267-6291

企業情報

企業名 株式会社 BBS金明
創業・設立 創業 昭和31年6月
事業内容 半導体製造装置、太陽電池製造装置、産業機械の製造

企業情報詳細の表示

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備考 情報誌「ISICO」vol.76より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.76


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