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ISICOではインターネットによる販路開拓をサポートしています。支援先の中から、熱い思いを胸にサイトの改善に挑む、意欲的な取り組みを紹介します。
ISICOの専門家派遣を利用したネットショップの大半が、制度そのものには「満足」と答えているが、売り上げという結果に直結していないのはなぜか─。「やるべきことをやっていないから結果が出ない」との仮説をもとに、ISICOではホームページドクター(専門家)5人が連携して1社にアドバイスし、目標達成を目指す「集中指導による成功店育成事業」を実施した。以下、「いしかわITフェスティバル」で行われた報告会の要点を紹介する。
[ イギリスブランドの通販 英日花─enika─ ]
http://www.kitama1.org/
商売の原点、マーケティングがすべて
キタマでは平成24年、英国ブランドの雑貨を取り扱うネットショップ「英日花(えにか)」を開設した。サイトには、鳥かごに似たデザインが特徴で英国王室御用達というフルトンの傘をはじめ、高級クッションや動物の形のピースを使った木製ジグソーパズルなどが並んでいる。
開設当初はウィリアム王子とキャサリン妃のご成婚といった話題性もあり、フルトンの傘など主力商品のネット販売は上々の滑り出しを見せた。しかし、その後は他社との差別化が図れず、徐々に売り上げは落ち込み、ジリ貧状態となってしまった。
集中指導で見つかった課題としては、まだ一般になじみのないブランドの発信や同じ商品を扱うサイトとの差別化などが挙げられた。そこで、フルトンの傘の人気ランキングを掲載したり、パズルの特色が伝わる写真を選んだりするなど、分かりやすい情報発信に心を砕いた。
また、購入者ニーズを考慮し、ジグソーパズルに完成時に固定する木枠を付加したところ、徐々に売れるようになってきた。
この事例から学べる点としては、「この商品はネット販売に向いているのか」「消費者が本当にほしいものなのか」といった自問自答の大切さだ。つまりは、商売の原点であるマーケティングがいかに重要かを再認識させられたケースだったと言えよう。
■ ホームページドクターからのメッセージ ネット販売の売り上げは、「アクセス数×転換率(※)×客単価」の公式で表すことができます。つまり、「アクセス数」「転換率」「客単価」のどれかを向上させれば、売り上げは上がるのです。ただし、それぞれの要素を向上させるための対応策はすべて異なります。 |
企業名 | 株式会社 キタマ |
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創業・設立 | 設立 平成24年3月 |
事業内容 | イギリスブランド雑貨の通信販売、金属部品加工 |
関連URL | 関連URLを開く |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.75より抜粋 |
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掲載号 | vol.75 |