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暮らしにとけ込む洋漆器 山中の技を生かした新提案

印刷ページ表示 更新日:2014年4月22日更新

目指せ!石川発の人気商品
ヒットのタマゴ 

「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)」の採択企業、各種展示会の出展企業の商品等にスポットを当てます。

洋菓子にそっくり

手前がうるしマカロン、奥はパスタ皿「Shikki de Pasta」とスプーン、フォーク 思わずパクリと、つい手を伸ばしそうになる漆器がある。山中漆器を製造・販売する浅田漆器工芸の手がける「うるしマカロン」だ。直径6センチ、高さ4センチのかわいい小物入れで、パステルカラーの拭漆(ふきうるし)で仕上げた見た目はその名の通り、洋菓子のマカロンにそっくり。フレーバーになぞらえて、ローズ、レモン、バニラ、抹茶、ミントと、漆を4回塗り重ね、手触りのよさを実現5種類のカラーバリエーションをそろえる点もユニークだ。
 うるしマカロンをはじめ、浅田漆器工芸では、これまで漆器ではあまり用いられていなかったカラーやデザインを積極的に取り入れ、洋食器ならぬ「洋漆器」シリーズを展開している。
 つばの付いたパスタ皿や、大きさの違いから重ねて収納できるカップなど、現代の生活スタイルにマッチした新商品を毎年開発しており、現在、洋漆器シリーズは10アイテムに上る。自社のネットショップをはじめ、金沢市の県立伝統産業工芸館、しいのき迎賓館などで販売し、若い世代を中心に徐々に人気が高まっているという。

木地職人と二人三脚で製作

 同社が洋漆器の販売を始めたのは4年前、シリーズを手がける浅田明彦(はるひこ)専務が京都で漆芸を学び、家業の浅田漆器工芸に入社したのがきっかけだ。「パスタやカレーが好きで、それに合う器を作りたかった。単純だが、出発点はここからだった」。浅田専務はこう笑うが、商品化にあたってはいくつもの壁にぶつかったそうだ。
浅田専務 その一つがデザイン。製作では、浅田専務の描いた図面をもとに木地職人が成形していたが、当初は図面通りでもなかなか細部に納得できなかった。この課題を解決したのは職人の技術力の高さで、浅田専務は現場に足を運び、数ミリ単位で削ってもらい、満足のいく仕上がりを目指したという。パスタ皿のつばの厚みはわずか5ミリ程度とするなど、木地職人と二人三脚で完成させた商品には、薄挽(うすびき)をはじめ、山中漆器の伝統の技が散りばめられている。
 洋漆器は平成25年度に活性化ファンドに認定され、同社ではそのサポートを生かし、ロゴや冊子の作成など販促ツールの充実に取り組んでいる。「セレクトショップを中心に、洋漆器を売り込んでいきたい」と意気込む浅田専務。販路拡大に向けた動きが本格化している。

企業情報

企業名 有限会社 浅田漆器工芸
創業・設立 設立 昭和51年3月
事業内容 山中漆器の製造・販売

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備考 情報誌「ISICO」vol.75より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.75


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