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【巻頭特集】最前線で活躍する講師が続々登場 学びと出会い、刺激の2日間 いしかわITフェスティバル

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【巻頭特集】最前線で活躍する講師が続々登場

クラウド、オープンデータなどが社会を変える新しいキーワードとして注目を集めている。人と人とをつなぐ新たなコミュニケーションの創造や、便利でコストや時間の節約につながる新たなサービスの開発、あるいは資金調達や地域の課題解決の手段として、ITの可能性は無限に広がっているとも言えるだろう。そんな中、ITに関する最新の情報や業界の第一線で活躍する起業家らとの交流の機会を提供するため、石川県内で活動しているIT関連団体やISICOが3月20、21日、石川県地場産業振興センターで「いしかわITフェスティバル」(以下、ITフェス)を開催した。当日は多彩な講師による講演やワークショップ、新事業の立ち上げを目指してアイデアを競うコンテスト、地元企業によるウェブ相談会などが行われ、会場は地元のITエンジニアや起業家、企業のウェブ担当者、学生ら、大勢の参加者の熱気に包まれた。

半径2メートルで問題の解決を

ウォンテッドリー仲暁子代表取締役CEO ITフェスのオープニングを飾ったのは、ウォンテッドリー代表取締役CEOの仲暁子さんの講演である。同社が提供しているのは「シゴトでココロオドル人をふやす」ためのアプリやツールで、現在、約2,500社の企業と8万人のユーザーが利用している。
 仲さんは大学卒業後にゴールドマン・サックス証券に入社。しかし、仕事にやりがいを感じられず、金曜日が待ち遠しいと思う日々を過ごすうちに、「好きなことを仕事にしたい」と思い、昔からの夢だった漫画家を目指して退職、母が住んでいた北海道に引っ越した。漫画家としては芽が出なかったが、フェイスブック日本法人のメンバーと知り合い、自身もその一員として活動する中で、ウォンテッドリーのサービスを思いついた。
 仲さんは、0から1へ、つまり何もない状態から新たなサービスを作り出すためには、「アイデアには価値がない。大切なのは、自分の半径2メートル以内にあるような身近な問題を考え、解決すること」と言い切る。
 また、「問題を解くためには、プログラミングの技術は必要ない」とした上で、「ユーザーがそのサービスを使ってどういう体験ができるかを設計することが大切で、それには紙と鉛筆があれば十分」と力を込めた。
 1 から10へ、つまりサービスを大きく育てるために仲さんが重要と位置づけたのは「チーム」である。違う強みを持ったメンバーがお互いを補完することで、一人で何もかもをこなさなくてよくなり、それぞれが得意な仕事に注力できる。これによって、サービスや製品の開発効率もぐんとアップするというわけだ。
 さらに、チームが最大限の力を発揮するためには、会社が目指す方向を示した「ビジョン」とやっていいことと悪いことの判断基準となる「カルチャー」を一致させることが不可欠で、それらを言語化してメンバーと共有することが重要だと指摘した。
講師陣と聴講者が親睦を深めた交流会 初日はこのほか、インターネット経由で不特定多数の人から資金提供を募るクラウドファンディング、中学生や高校生にプログラミングを学ぶ機会を提供する取り組み、自治体が保有するデータを誰でも利用できるオープンデータとして公開する鯖江市の事例などについての講演が続いた。
 すべての講演が終了した後には、交流会を催し、ITフェスの講師陣と聴講者が食事を楽しみながら、交流を深めた。

5年後の世の中を妄想せよ

サムライインキュベート榊原健太郎代表取締役CEO 2日目には、起業を志す人や創業間もないネットベンチャーを支援するサムライインキュベート代表取締役CEOの榊原健太郎さんが講演した。
 榊原さんは、ビジネスのアイデアを生む4つの発想法を紹介した。1つ目は「5年後の世の中がどうなるか妄想する」で、自分で妄想できない場合は漫画や映画がヒントになると話した。2つ目は「あらゆる世代、職業の人と付き合って、相手の課題を見つけ、解決法を考える」という方法だ。3つ目は「なんで?を繰り返す」ことで、もはや当たり前になっている仕組みを本質から見直すことでアイデアが見つかると強調。4つ目として「諦めずにアイデアを出し続けること」を挙げた。また、最後のメッセージとして「できるできないではなく、やるかやらないかで世界は変わる!」と力説した。
新事業の立ち上げを目指し、8組が登壇した「サムライシャウト!」 ビジネスプランコンテスト「サムライシャウト!」では、県内の学生、起業家ら8組が新事業のアイデアを熱くプレゼンテーション。3Dプリンターなど小型の工作機械を出前する「出張FAB」の事業プランを考えた竹田太志さんが、資金調達や事業提携の足がかりとなるビジネスマッチングイベント「Morning Pitch ( モーニングピッチ)※」への参加権を手にした。
 このほか、ITを活用して地域の課題を市民自らが解決する「シビックテック」と呼ばれる活動の紹介や事業の成長につながるウェブマーケティングに関する講演などを複数の会場で並行して開催。どの会場でも熱心にメモを取ったり、質問したりする姿があり、多くの参加者にとって、大いに刺激を受けた2日間となった。
※ 毎週木曜早朝に開催されるビジネスマッチングイベント。毎回4~5社が大手事業会社やベンチャーキャピタルなど50社、約60~80名に対し、新事業についてプレゼンテーションする。

企業情報

企業名 公益財団法人 石川県産業創出支援機構
創業・設立 設立 1999年4月1日
事業内容 新産業創出のための総合的支援、産学・産業間のコーディネート機関

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備考 情報誌「ISICO」vol.75より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.75


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