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転倒時の骨折防ぐプロテクター フィット感や着けやすさを向上 2

印刷ページ表示 更新日:2013年8月27日更新

トライアングル

県内では、産学官の連携によってニュービジネス創造を目指す動きが本格化しています。
ここでは、その実例に迫ります。

吉田司はスポーツ選手などが使うサポーターの国内シェアで約50%(生産額ベース)を誇るニッチトップ企業である。OEMが主流のため、社名は表に出てこないが、一流アスリートにも同社サポーターの愛用者は多く、品質は折り紙つきだ。スポーツ用に加え、近年、力を入れるのが医療・健康用のサポーターである。この分野の商品は同社の売り上げの30%を占めるまでに成長しており、現在も金沢工業大学や金沢医科大学と連携して、高齢者のけがを防止するサポーターの開発に取り組んでいる。

腰、手首、頭用のプロテクターも開発へ

吉田社長 モニター調査では、「着脱のしやすさ」「身体の動かしやすさ」「色柄・デザイン」「今後も使用したい」といった項目について、従来品に比べ、良好な評価が得られた。
 今後は、サポーターと衝撃吸収材のフィット感をさらに高めるために開発を続けるとともに、オーダーメードへの対応にも取り組む。
 また、転倒によって、腰や手首、頭をけがするケースも多いため、これらを守るプロテクターも合わせて開発し、ラインアップを拡充する計画だ。
 「産官学連携で高齢者に喜んでもらえる商品に仕上げ、石川から全世界に発信したい」。吉田忠司社長はそう話し、医療・健康分野の商品開発に引き続き心血を注ぐ。

 Message
山部教授(写真左)と瀬戸講師(写真右)
金沢工業大学 福学長・光学器械工学科
山部 昌 教授(写真左)

金沢工業大学 ものづくり研究所
瀬戸 雅宏 講師(写真右)

県や国の支援を受け、約3 年半にわたって衝撃吸収サポーターの開発をお手伝いさせていただきました。主としてコンピュータシミュレーションを活用した衝撃吸収部材の最適設計および製作を担当いたしました。本開発の特徴的な点は、企業・大学・川下企業が開発段階から有機的に連携し、市場ニーズを的確にとらえながら開発を進められたことです。お互いのウイークポイントを補いながら強い商品開発を推進するモデルケースになったのではないかと確信しています。

 

 Message
森本教授
金沢医科大学医学部高齢医学
森本 茂人 教授

高齢期になると足腰が命で、外出ができなくなりますと、認知症、うつ、嚥下(えんげ)障害、閉じこもりなどの老年症候群が雪だるまのように大きくなって、寝たきりになります。また女性では、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)が進行していますと、軽く転倒しただけで大腿骨頚部の骨折が起こってしまいます。転倒時の衝撃から股関節を守るヒッププロテクタ-の骨折予防効果はよく知られていて、高齢女性が戸外に出るのが楽しくなるような、デザイン性や操作性に優れた本開発製品が、日常生活で活用されることが望まれています。

企業情報

企業名 吉田司 株式会社
創業・設立 創業 昭和11年4月
事業内容 サポーターの製造、販売

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備考 情報誌「ISICO」vol.71より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.71


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