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瓦の焼成炉を断熱化 ガス使用量を約3%低減

印刷ページ表示 更新日:2013年4月9日更新

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各種支援制度の利用者に聞く

ISICOでは、企業の成長をサポートするためさまざまな支援制度を用意しています。
制度を利用して事業の拡大に成功した企業の取り組みを紹介します。

焼成炉の内部に耐熱塗料を塗布

焼成炉内部に断熱塗料を塗布する様子  小松協栄瓦企業組合は北陸の厳しい気候風土に合わせ、頑強で耐久性に優れた瓦を製造している。強さの秘密は他産地に比べて100~200℃も高い1,200℃で粘土を焼き締める点にある。瓦の表だけでなく裏にも釉薬(ゆうやく)をかけるので塩害や凍害にも強い。
 昨年8月には、県とISICOが派遣する専門家が光熱費の削減などに向けた改善提案を無料で行う「省エネ診断」を受け、焼成炉の断熱化に取り組んだ。
 焼成炉は耐火レンガを積み上げて造ったトンネル型で、焼成中は都市ガスを燃料とするバーナーで炉内を1,200℃に保つ。同社では現在、3つの工場で瓦を焼成しており、このうち最も古く、24時間稼働している焼成炉の内部約106m2 にクロムや鉄、マンガンなどを主成分とする特殊耐熱塗料を吹き付けた。この塗料には熱輻射率(ねつふくしゃりつ)を大幅に高める効果があるため、従来よりも少ない燃料で炉内の温度を保つことが可能となり、都市ガス使用量の約3%を低減させることができた。
 「当社ではエネルギー使用量の74%を焼成炉で消費しており、省エネ化は急務の課題だったが、炉内の焼成温度は品質を大きく左右するため、なかなか手を付けられなかった」。そう話すのは山下敏秀品質管理推進部長である。今回は、塗料に含まれる成分や過去の施工実績を吟味した上で採用を決定。山下部長は「品質への悪影響はまったくなかった」と笑顔を見せる。

太陽光発電に適した商品を開発

 ISICOの支援制度を活用した取り組みはこれだけではない。平成24年度には「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)」の補助事業に採択され、太陽光発電用のパネルを設置するための支持瓦を開発した。支持瓦はアルミ製の鋳物で、平成22年度石川ブランド優秀新製品に認定された同社の洋風瓦「フレア」と同じ形状の瓦に、固定具などを取り付けられるよう穴が開けられている。伝統的な和瓦を持つ山下部長(右)と新開発した支持瓦を持つ水野部長主要メーカーのパネルに対応しており、水野利是総務部長は「北陸でも太陽光パネルを設置する家が増えているので、今後の販促に生かしたい」と力を込める。
 また、平成24年度には「いしかわ次世代産業創造ファンド」事業に採択され、廃棄された瓦を再利用した培養土の事業化可能性調査に取り組んでいる。直径3mm ほどに砕いた瓦を混ぜることで植物の成長を促す効果が見込めるそうで、有効性を見極めた上で、事業化を検討する。

企業情報

企業名 小松製瓦 株式会社(旧:小松協栄瓦企業組合)
創業・設立 設立 昭和43年3月
事業内容 瓦の製造、販売

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備考 情報誌「ISICO」vol.69より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.69


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