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【巻頭特集】さあ、今こそ世界へ!県内中小企業の海外戦略を追う 40年前から海外に進出 マネジメントを現地に任せて成功

印刷ページ表示 更新日:2013年2月19日更新

巻頭特集

アジア諸国をはじめとする新興国の経済成長を企業の発展に生かす。そんな思いで、グローバル化を目指す中小企業の動きが活発化している。国内にとどまっていては先が見えないと、海外に熱い視線を向ける二つの取り組みにスポットを当てた。

世界シェアは30%に

高山社長の写真 タテ糸の間隔をそろえ、ヨコ糸を導きながら織り込む織機用部品・リード(筬(おさ))の製造で国内シェア70%を誇る高山リードは、早くから海外展開に取り組んできた。
 その発端は昭和47年にさかのぼる。リードの品質不良に悩まされていた韓国の織物組合から要請を受け、現地に合弁会社を設立したのだ。その後、同社ではアジア諸国の繊維産業が台頭してくることを見越してタイや台湾、マレーシア、中国に合弁会社を設立。ジャンボリードと呼ばれる紙をすく大型織機に使われるリードを製造するため、イタリアやカナダの企業とも技術提携している。
 現在では、売り上げの約70%が海外事業によるもので、アジアで50%、世界で30%のシェアを占めるまでに成長した。

利益は現地に還元

中国(上)と韓国の合弁会社大企業でも苦労することの多い海外進出だが、成功の秘訣はどこにあるのだろうか。「まず信頼できるパートナー選びが大事」。そう話すのは同社の高山徹社長である。その言葉通り、同社では進出先の事情を熟知した日本人を通じて現地のパートナー企業を紹介してもらい、基本的にはパートナー企業の身内を合弁会社のトップに据える。また、金沢大学大学院を卒業した中国人男性を本社で研修し、現地合弁会社の責任者に抜擢したケースもある。
 相手国の文化や生活習慣、価値観を尊重し、マネジメントは現地の人に任せてしまう点、海外法人で得た利益は、現地に還元する点もポイントだ。
技術レベルの向上、平準化を図っている とはいえ、社員がライバルメーカーに転職し、技術を持ち出されるなど苦い経験もある。そのため海外では技術開発を行わないほか、現地では一人の社員に全工程を指導しないようにして技術の流出を防いでいる。
 同社が次に照準を合わせるのは、現在多くのリードを輸出しているインドネシアへの進出である。海外戦略を支える人材の確保、育成を目指し、今年度はISICO のグローバル人材確保支援事業に参加している。「目標は世界シェア50%」。高山社長はそう明言し、海外事業の強化に向け、さらにアクセルを踏む。

企業情報

企業名 高山リード 株式会社 良川工場
創業・設立 創業 大正4年4月
事業内容 織布・整経用リードの製造、各種検査機器の販売

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備考 情報誌「ISICO」vol.68より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.68


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