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IT投資の減少、海外企業への開発委託の拡大などを背景に、県内の中小IT 企業にとっては「受託開発中心のビジネスからの脱却」が課題と言われる。そんな中、iPhoneやiPadといったスマートデバイス向けに開発したアプリをヒットさせ、自社製品の売り上げを伸ばしているのがエイブルコンピュータだ。「自分たちが作ったサービスを世に送り出したい」。そんな創業時の思いを胸に奮闘を続ける同社の姿に迫った。
インターネット経由でソフトやシステムを提供するクラウドサービスが拡大している。中でも人気を集めているのが、パソコンで作成した文書やデジカメで撮影した写真をネット上に保存しておき、複数のパソコンやモバイル端末で利用できるようにした「Dropbox(ドロップボックス)」や「Evernote(エバーノート)」である。
とはいえ、こうしたサービスを使っていると文書や写真のファイルがたまってしまい、利用者からは「いざ見返すと何がどこにあるか分からず、目的の情報になかなかたどり着けない」といった声もよく聞く。そんな悩みを解決してくれるのが、エイブルコンピュータがiPhone、iPad 向けに開発したアプリだ。
「当社で開発したアプリはDropbox やEvernote に保存されているファイルの整理整頓に便利」。そうアピールするのは同社の新田一也代表である。例えば、Dropbox の利用者向けに開発した「BoxCrane(ボックスクレーン)」を使えば、ファイルの移動やコピー、ファイル名の変更など、ファイルの管理が簡単になる。また、PDF などのファイルをプレビューできるので、開かなくても中身を確認できる。選んだ写真をそのままツイッターに投稿したり、メールに添付する機能も備えている。
同社ではこのほか、Evernoteに対応した「EverCrane(エバークレーン)」、「Evernote」と「Dropbox」の間でファイルのやりとりを可能とする「Ever2Drop(エバーツードロップ)」を今年9月から10月にかけて相次いでリリースした。
企業名 | 株式会社 エイブルコンピュータ |
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創業・設立 | 設立 平成8年8月 |
事業内容 | 各種システム開発、スマートデバイス用アプリ開発 |
関連URL | 関連URLを開く |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.67より抜粋 |
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掲載号 | vol.67 |