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ISICOは金沢市内のデパートで年に1度、各種支援制度を活用して新商品を開発した県内企業に、販売・PR・マーケティングの機会を提供する「石川のこだわり商品フェア」を開催している。フェアは平成22年度から開催しており、期間中には首都圏からバイヤーを招いて県内企業とのマッチングを図り、販路開拓を後押ししている。今回の巻頭特集ではフェアへの出店を契機に、通信販売大手のディノスとの取引がスタートした2社の取り組みを紹介しよう。
カレーパンを持ちやすく食べやすいスティック状にしたワールドコーヒー商会の「金沢かれいぱん」は、ディノスの食品通販カタログ「どうぞ召し上がれ2012 冬号」とオンラインショップに掲載され、好調な売れ行きを見せている。
紹介されているのは甘口カレーの入った「プレーン」とパンにチーズをトッピングした「チーズ」の2種類をそれぞれ10本ずつ詰め合わせた商品(3,465円)だ。香ばしく焼き上げたものを冷凍してあり、電子レンジやオーブントースターで温めるだけでおいしく食べられる。
掲載の糸口になったのは、昨年の「石川のこだわり商品フェア」である。金沢かれいぱんを試食したディノスのバイヤーがそのおいしさとユニークな形に関心を寄せ、「消費者が自宅に取り寄せて食べる自家需要品として、さまざまな味を詰め合わせたものを提案してほしい」とワールドコーヒー商会に要望。同社では子どものおやつや家族の軽食用として、チーズ味を新たに考案したほか、手軽に食べられるようサイズも従来品より小さめにした。
金沢かれいぱんは、コーヒーによく合う軽食メニューとして同社が約15年前に開発した商品だ。オリジナルレシピで作る濃厚なビーフカレーはほどよくスパイシーで、ほんのり甘い生地は外側がサクッと中はフワッとした食感だ。高速道路のサービスエリアを皮切りに映画館、テーマパークなどに販路を拡大し、子どもからお年寄りまで幅広く人気を集めている。
発売当初は長さ25cm、重さ150g と大きめのサイズで売り出したが、現在では販路に合わせてさまざまな大きさをラインアップ。味も「黒ゴマ」「竹炭&黒胡椒」「たっぷり野菜」とバリエーションを増やしている。
近年では近江牛や米沢牛といった各地のブランド牛や横須賀の海軍カレーなど、全国各地の食材や名物とコラボレーションした商品も開発。水上将人専務は具材をスティック状に包み込み、焼成、冷凍する技術に自信を示し、「例えば、五郎島金時を使ったスティック状のあんパンなど、今後もコラボ商品の開発に力を入れたい」と意欲を燃やす。
ー ディノス担当者から一言 ー
ご当地グルメは全国にいろいろとありますが、特に「食味に優れていること」で採用させていただきました。
企業名 | 株式会社 ワールドコーヒー商会 |
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創業・設立 | 設立 昭和45年4月 |
事業内容 | - |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.67より抜粋 |
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掲載号 | vol.67 |