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ネット販売を行っている県内の意欲ある店舗を支援するため、バーチャルショッピングモール「お店ばたけISHIKAWA」を開設しています。
ネットに進出し、さまざまな方法で販路開拓を行っているお店ばたけ出店者等を紹介します。
[【せんべい浪漫】金沢の生姜煎餅通販 ]
http://www.kagasenbei-imaya.co.jp/
金沢を代表する銘菓・柴舟をはじめ、各種せんべいを製造する今屋。昭和6年の創業以来、卸販売をメインに手がけてきたが、およそ20年前から自社販売に取り組み始め、オリジナル商品の開発に力を入れてきた。
今屋の真骨頂は、創作性に富んだ商品づくりである。その一つが深煎りしたコーヒー豆を丸ごと入れた「とるてぃやん」で、ほろ苦い味と香り、コーヒー豆の歯ごたえが好評のロングセラーだ。伝統の生姜(しょうが)せんべい柴舟でも、金箔をまぶした「箔のかおり」、生姜の量を2倍にした「黒しば舟」、一口サイズの「小柴舟」といったバリエーションを生み出している。
平成23年3月にはネット販売を本格化させようと、ホームページの大幅なリニューアルに踏み切った。実はこのネットショップは約10年前に開設されたものだが、人手不足などもあって、あまり有効に活用されていなかったのだ。
リニューアルに当たって中心的な役割を果たしたのが今学社長の長女である坂野愛美さんである。ウェブ制作を独学で学んだという坂野さんは、主にデザイン面を改良。トップページをはじめ、商品紹介ページなどにも自ら撮り下ろした写真をふんだんに盛り込んだ。また、商品一覧のほか、「弔事」「慶事」「行事」といった目的に応じて商品を検索できるバナーを設け、ユーザーの利便性を向上させた。売り上げも徐々に伸びており、今社長は「贈答用のニーズが多い12月、1月は好調だった」と笑顔を見せる。
とはいえ、リニューアルの効果がすぐに現れたわけではなく、当初は売り上げが落ち込んだ。そんなとき力になったのが、ISICOが派遣するホームページドクターだった。「いくら見栄えのいいホームページでも、テキストが少なければ、YAHOO!やGoogleといった検索エンジンで上位には表示されない」。坂野さんはこうした指摘を受けて改良を重ねると同時に、ISICOが主催するネットショップセミナーにも参加し、商品の撮影テクニックに磨きをかけた。
また、ネット販売で好調な柴舟の売れ行きをさらに伸ばそうと、同社が製造する全種類の柴舟を割引価格で楽しめるお試しセットを導入するなど、工夫を凝らした。
今年2月には新たなシステムを導入し、クレジットカードでの決済ができないといった、買い物かごシステムの不具合を解消した。中断していたメールマガジンも再開した。坂野さんは「会社と商品を知ってもらい、売り上げアップにつなげたい」と声を弾ませる。
企業名 | 株式会社 今屋 |
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創業・設立 | 創業 昭和6年 |
事業内容 | せんべいの製造、販売 |
関連URL | 関連URLを開く |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.62より抜粋 |
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掲載号 | vol.62 |