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伝統食をもっと多くの人に 塩辛くないサバの糠漬けが好評

印刷用ページを表示する更新日:2012年1月16日更新

明日へのチャレンジ

石川県が誇る豊かな食文化の中でも、ひと際、個性的な存在感を放つのが「かぶら寿し」や「いしり」など、県内各地に根付く発酵食品だろう。魚の糠漬けもその一つだが、池田商店が手作りするサバの糠漬け「こんかこんか」は、昔ながらの塩辛さを抑え、まろやかな味わいで人気を集める逸品だ。伝統的な製法を生かす一方、現代人の志向に合わせ、新しい味覚を開発した同社の取り組みに焦点を当てる。

何度も漬け直してまろやかな味に  

サバの糠漬け「こんかこんか」 「こんかイワシ」をはじめ、魚の糠漬けと言えば、一切れあれば、ご飯を一杯食べられるほど塩辛いといったイメージを持っている人も多いのではないだろうか。
 池田商店の作るサバの糠漬け「こんかこんか」は、そんな先入観を大きく裏切る商品だ。舌に乗せると芳醇な香りが鼻腔をくすぐり、かみしめるたびに糠とサバの旨みが口いっぱいに広がる。次から次へと食べたくなるような、まさに新感覚の糠漬けだ。
 伝統的な糠漬けを食べ慣れている地元の人はもちろん、「くどい」「生臭い」といった理由でこれまで敬遠してきた人や、糠で漬けた魚を食べたことのない首都圏の人など、幅広い消費者に好評を博しており、子どもでも抵抗なく食べられる。
 原料となるサバは、主に日本海産を使用している。大ぶり、肉厚で、ほどよく脂が乗ったサバを厳選するため、時には何ヵ月も入荷を待つこともあるほどだ。
 味の決め手となる糠床にもこだわっている。石川県産の煎り糠だけを使い、これを地元の大野醤油、本みりん、塩、ざらめ糖などで調味する。防腐剤などの添加物は一切入っていない。
 塩辛さを抑え、独特のまろやかな味わいを生み出す秘密は手間暇をかけたその作り方にある。
 まず、三枚に下ろしたサバの身を大量の塩に10 日間ほど漬け込む。その後、塩からサバを取り出し、樽の中で糠に漬け、25度から30 度の蔵で8 カ月間じっくりと熟成させる。
 従来の糠漬けの製法と大きく違うのはここからだ。塩分のしみ込んだ糠を捨て、新しい糠床に漬け直す。この作業を2度、3度と繰り返すことで、サバから余計な塩分が抜け、まろやかな味わいに仕上がるというわけだ。

“老後の楽しみ”がいつしか事業に

池田代表 同社の池田由美子代表が、サバの糠漬けを作り始めたのは約7年前。知人の年配女性が30年間継ぎ足しながら使い続けてきた糠を譲り受けたことがきっかけだった。
 「おばあちゃんが手作りしていたサバの糠漬けがとてもおいしかったんです。それで、老後の楽しみにとお願いして、糠を分けてもらい、作り方を教わりました」(池田代表)。
 もちろん、当初はあくまでも趣味のつもりだった。しかし、友人や近所の人にもおすそ分けしようと大きな樽で作るようになると、さらにおいしい糠漬けを目指して、次第に熱中していった。
 「今は健康志向が強く、塩分の取りすぎを気にする人も多い」と考えた池田代表は、塩辛くない独自の糠漬けを作ろうと、糠の調合などにアレンジを加えた。
 試行錯誤の末に現在の味にたどり着いたのは4年後のことだった。納得できる味にならずに捨てた糠は何十樽にも及んだ。
 この頃には自宅の中や借りていた蔵も樽でいっぱいになっていた。地域のイベントに出品すると、「おいしい」と評判になったことから、平成21年8月に池田商店を設立し、事業化に踏み切った。

より使いやすく加工 意外な食材も糠漬けに

ISICO開催「石川のこだわり商品フェア」に出展 翌年、いしかわ産業化資源活用推進ファンド事業(活性化ファンド)に採択されると、助成制度を活用してパッケージを一新した。商品ラインアップは、サバの半身をそのままパッケージした1 枚入り(1,000円)と、あらかじめ薄くスライスしたもの(70g入り・800 円)。魚の糠漬けに馴染みのない首都圏の消費者にも、「手間がかからないし、手も汚れない」と好評だ。さらに料理に使いやすくしようと、現在は、サバの糠漬けをフレーク状にほぐしてビン詰めした新商品を開発中だ。
 ISICOのアドバイザーの協力を得て、販路開拓にも取り組んでいる。展示会や店頭で試食品を配る際には、ご飯のお供や酒の肴(さかな)としてそのまま食べるだけでなく、チーズとの相性も抜群なので、ピザのトッピングとして使うなど、新しい食べ方を提案。そのかいあって、近江町市場の「酒の大沢」、「めいてつ・エムザ」のほか、東京世田谷区にある食品のセレクトショップ「オカッテ」、仕込んでから商品が出来上がるまでには約1年を要する「阪急百貨店」、「家庭画報」の通販サイトなどにも販路は広がった。
 フグなど、別の魚の糠漬けも商品化を目指す一方、「誰も糠漬けにしないような食材にもチャレンジしたい」と意欲を見せる池田代表。卯辰山にある自宅の周辺で栽培されているフキを使って試作するなど、糠漬けの新たな可能性に向け、挑戦を続けている。

企業情報

企業名 池田商店
創業・設立 設立 平成21年8月
事業内容 サバのぬか漬けなどの製造、販売

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備考 情報誌「ISICO」vol.58より抜粋
添付ファイル 添付ファイルを開く
掲載号 vol.58

 


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