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5軸マシニングセンタを武器に試作モデルの製造を強化

印刷ページ表示 更新日:2012年1月16日更新

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設備貸与制度の利用者に聞く

ISICOでは、企業の設備投資を支援するため設備貸与制度で、企業の成長を後押ししています。
制度を利用して事業の拡大に成功した企業の取り組みを紹介します。

滑らかな曲線を正確に加工

ドイツ製の5軸マシニングセンタ 各種樹脂部品・アルミ部品の精密機械加工などを手がけるユーエス・アイテックでは、ISICOの設備貸与制度を活用して、今年4月にドイツ・DMG社製のCNC5軸マシニングセンタを導入した。
 5軸マシニングセンタは航空機部品や自動車部品の金型など、複雑な形状の加工に適した高性能の加工機である。一般的なマシニングセンタで指定できるX軸(横)、Y軸(縦)、Z軸(高さ)に加え、傾斜軸と回転軸の指定が可能で、これによって滑らかな曲線も正確できれいに削り出すことができる。
5軸マシニングセンタで製造したアルミ製ゲージ 同社では今年4月から、この5軸マシニングセンタを活用して大手自動車メーカー向けに車体の寸法や形状を検査するための立体的なゲージ(検査器具)の製造をスタートしている。
 これまで、こうしたゲージは高価な5面加工機で作ったり、職人が手作りしたりしていたが、5軸マシニングセンタを用いることで、これらの加工法に比べて、精度が高い上に仕上がりも美しく、納期短縮、コストダウンにもつながるという。
 今後、気温の変化によるゲージの変形を防ぐため、工場の室温を一定に保てるよう空調を整備するほか、3次元測定器を導入するなど、本格生産に備えて周辺環境を整える。

試作モデルに軸足をシフト

 今回の立体ゲージの受注は、同社の提案活動が実を結んだ結果である。同社ではオートバイ部品を製造するため、約5年前に1台目の5軸マシニングセンタを導入しており、これを活用して提案用のゲージを製造した。
 同社の今村一雄社長によれば、「本来、5軸マシニングセンタを必要とするほどの加工ニーズは少ない」が、平成20年のリーマン・ショックを境に大口の受注が減少したことから、「価格競争を強いられる量産品ではなく、製品開発の過程で必要となる試作モデルなど、難易度が高く多品種少量生産の品物に軸足をシフトしよう」と考え、ニーズの掘り起こしを図った。
 将来の受注を目指しての提案だったが、大手自動車メーカーの反応は上々で、今村社長「すぐにでも製造してほしい」との声が寄せられたことから、当初の予定を前倒しして設備投資に踏み切った。
 「これからも積極的に提案して、ニーズを創り出したい」と意気込む今村社長。ホームページや商社を通じて、自社の設備や技術力を積極的に情報発信しており、すでに大手音響機器メーカーなど、これまで取引のなかった分野の企業からも引き合いが寄せられている。
 今村社長は「小ロットで複雑な形状の部品製造は国内でしかできない」と話し、そうした部品の受注に向けた取り組みをますます強化していく考えだ。

企業情報

企業名 有限会社 ユーエス・アイテック
創業・設立 設立 平成4年12月
事業内容 開発試作・モデル加工、各種樹脂部品・アルミ部品の精密機械加工など

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備考 情報誌「ISICO」vol.59より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.59


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