ネット販売を行っている県内の意欲ある店舗を支援するため、バーチャルショッピングモール「お店ばたけISHIKAWA」を開設しています。ネットに進出し、さまざまな方法で販路開拓を行っているお店ばたけ出店者等を紹介します。
[かばんのクールキャット]
https://www.ace-company.net/
竪町商店街と金沢フォーラスに3店舗を構え、バッグやアパレルを販売するエースでは、現在7つのネットショップを運営している。近年、実店舗の集客、販売が横ばいで推移するなか、右肩上がりで伸びているのがネットショップの売り上げだ。
ネットショップの中核となる「クールキャット」は人気ブランドとして知られる吉田カバンの正規取扱店で、自社ショップに加え、楽天市場店とAmazon店を展開。3店舗を合計した年商は、実店舗の約5倍となる3億5,000万円に達する。
吉田カバンは幅広い世代に人気のブランドだけに、ネット上でも数多くのショップがしのぎを削る。同店の運営責任者を務める松田卓也部長も「どの店で買っても品質や価格は変わらず、セールもしないので、他店との差別化は難しい」と話す。そこで同社が力を入れるのがホスピタリティーの向上だ。
例えば、商品紹介ページでは、荷物を入れた様子や肩に担いだ着用例など、時には、1商品につき30点にも及ぶ写真を掲載。「少しでも手にとって選ぶ感覚に近づけたい」(松田部長)と、あえて撮影マニュアルを設けず、商品ごとに自分が購入者だったら何を確認したいのかを想像しながら撮影している。
ほかにも、バッグの修理を受け付けたり、単価の低い小物も販売するなど、手間がかかるわりに利益が少なく、他店が敬遠するようなサービス、品揃えにも注力。こうした取り組みが奏功し、同店は吉田カバンを取り扱う全国のネットショップでも上位の売り上げを誇っているのだ。
同社では、今年9月にネットショップのリニューアルを予定している。目的の商品にもっと早くたどり着けるよう工夫を加えるほか、修理の依頼者に次回購入時に利用できるクーポンをプレゼントする新企画を盛り込むなど、さらにホスピタリティーを追求する。
一方で、商品でも独自色を打ち出そうと、昨年12月には吉田カバンとの信頼関係を生かして、コラボ商品を開発した。懐かしいテレビゲームやキャラクターをモチーフにしたポーチやコインケースで、全国の吉田カバン愛好者から注文が寄せられている。
昨年には、ISICOが運営するバーチャルモール「お店ばたけISHIKAWA」にも出店。松田部長は「他店の取り組みを勉強したいし、他の事業者とも連携したい」と話し、ネットショップの一層の飛躍を目指し、意欲を燃やしている。
企業名 | 株式会社 エース |
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創業・設立 | 創業 大正10年 |
事業内容 | バッグやアパレル、古着などの販売 |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.58より抜粋 |
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掲載号 | vol.58 |