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石川県が創設した「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)」の認定企業にスポットを当て、地域の資源を生かした商品開発について紹介する。
能登町や珠洲市で食品スーパーを展開するサンライフでは、「能登地どり」の卵や肉を使った菓子、惣菜を次々と開発し、好評を得ている。
能登地どりは、同社の関連会社で建設業を営む(株)サンテックが能登町内で飼育した地鶏のブランド名である。「卵や肉のおいしさは鶏の健康状態や与えるエサによって決まる」と話すのは両社を率いる林義雄社長だ。その言葉通り、緑に囲まれた広く清潔な鶏舎で平飼いされている鶏は自由に運動できるのでストレスも少なく、元気いっぱい。内臓の機能を高めるための乳酸発酵飼料やカニ殻、木酢液などを自家配合した飼料を与えたり、ミネラルを多く含んだ能登町特産の海洋深層水を飲ませるなど、エサにも工夫を凝らしている。抗生物質や有害な添加物は一切使用していない。
サンライフでは、弾力とコクがあって、ビタミン、ミネラルが豊富な卵やジューシーで旨味が濃厚な鶏肉をネットショップで販売するほか、金沢市内のスーパーや東京などの飲食店に卸している。卵は小売価格が6個399円と決して安価ではないため、当初は売れなかったが、そのおいしさを認める人が徐々に増え、売り上げも伸びている。
また、ISICOの販路開拓アドバイザーの協力を仰ぎ、「家庭画報」が運営する通販サイトで能登の食品メーカーなどと連携して「なべセット」や「卵かけご飯セット」を販売しており、売れ行きは上々だ。
「もっと付加価値を高めて販売できないか」。そう考えた林社長が取り組んだのが、能登地どりの卵を使った加工食品の製造である。
今年1月にはその第一弾としてとれたての卵をたっぷり使い、濃厚でクリーミーな味わいに仕上げたプリンを開発。3月にはカステラを商品化した。その後も、鶏肉と野菜をじっくり煮込んだレトルトカレー、手羽元と手羽先を豪快に入れたレトルト手羽カレーなどを相次いで完成させた。
さらに、今年10月には東京・新宿にある伊勢丹の催事に出店し、鶏肉の唐揚げや手羽揚げ、レバー煮込みといった惣菜の量り売りも手がけ、1日平均20万円を売り上げる好評ぶりだった。
「能登に地鶏はいないのか」という旅行者の声をきっかけに、「能登にこだわって地鶏を育て、商品開発してきたことが好調な売れ行きにつながっている」と顔をほころばせる林社長。今年度はISICOの「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)事業」に採択されており、今後は海洋深層水を原料にした塩を生かしたプリン、能登大納言小豆を使ったカステラなど、能登の特産品を活用して商品ラインアップの拡充を目指す。
企業名 | 株式会社 サンライフ |
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創業・設立 | 設立 平成4年9月 |
事業内容 | 食品の小売り、加工など |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.55より抜粋 |
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掲載号 | vol.55 |