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指向性スピーカーの実用化に向け用途を探る

印刷ページ表示 更新日:2012年1月16日更新

トライアングル

県内では、産学官の連携によってニュービジネス創造を目指す動きが本格化しています。
ここでは、その実例に迫ります。

特定の場所に音声を発信

指向性アレースピーカーシステム 各種システム開発を手がけるソラン北陸は、特定の方向にだけ集中して音を伝える指向性スピーカーシステムの実用化に取り組んでいる。
 このシステムはもともと、金沢大学理工研究域電子情報学系の西川清教授が開発したもの。複数のスピーカーを一列に配置したアレースピーカーを用い、各スピーカーから出力される音のタイミングをずらすことで、レーザービームのように、ごく限られたエリアにだけ音を発する。
 これまでは、音を飛ばす方向が固定されていたが、ソラン北陸では、音のビームが出力される方向を自由にコントロールできる可動化ソフトを開発。人感センサーと組み合わせれば、歩いている人を追従するように音を流すことも可能になる。金沢大学から案内をもらって、同社の社員が試作品を見学したことを機に連携が始まり、平成21年度にはISICOの支援も受けた。

多様な企業に市場調査

 同社の大西吉國社長は指向性スピーカーを新たなビジネスシーズととらえ、可動化ソフトの開発を終えた今、製品化に向けた市場調査に力を入れている。
大西社長 美術館・博物館などの展示物の音声案内、限定された空間での音楽・テレビ視聴、駐車場出口で注意を促す音声案内など、想定される用途はさまざま。同社では製造業や流通業、金融業、旅客業など、幅広い業種の企業、あるいは自治体とアライアンスを組んでシステムを開発してきた経験があり、これらのネットワークを生かして、市場のニーズに沿った用途を模索している。
 大西社長は「音声を流す方向を自由に制御できる上、超音波などを使った従来の方法に比べて音質が優れている」と優位性を強調。今年度中に有力な用途や協力企業を見いだし、来年度以降、製品化に取り組む計画だ。

 

Message from Another Side

 金沢大学理工研究域電子情報学系・ディジタルシステム研究室では、複数のスピーカーを一列に配列したスピーカーアレーのシステムに対して2次元ディジタル信号処理を導入して種々の指向性音響ビームの形成法を開発し、システムの可搬性・操作容易性や用途に合わせた指向性ビームの最適な設計を進めるなど、アレースピーカーの実現に向けて取り組んでいます。
 この方法は、所望の指向性ビームの特性(ビームの方向、角度幅、焦点距離など)とスピーカーアレーのサイズ(ユニット間隔とアレー長)を設定して、それらを満たす2次元ディジタルフィルタの係数導出が一方的に行える効果的設計法であり、研究室では指向性アレーマイクロホンの開発にも取り組んでいます。

国立大学法人金沢大学
理工研究域
電子情報学系・ディジタルシステム研究室
教授 西川 清
〒920-1192 金沢市角間町
TEL:076-234-4839
Email:nisikawa@ec.t.kanazawa-u.ac.jp

 

企業情報

企業名 クレスコ北陸 株式会社
創業・設立 設立
事業内容 ITコンサルティング、ソフトウェア開発、情報セキュリティサービス、情報機器・パッケージ販売等

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備考 情報誌「ISICO」vol.54より抜粋  (旧ソラン北陸(株))
添付ファイル
掲載号 vol.54


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