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【巻頭特集】目指せ!地球に優しいものづくり 石川生まれのエコ・プロダクツ1

印刷ページ表示 更新日:2012年1月16日更新

巻頭特集

地球温暖化などを背景に、近年、「環境」をキーワードにしたビジネスが活発化し、注目を集めている。環境に配慮した製品や技術、サービスを開発することは、環境問題への貢献はもちろん、コストの削減やビジネスチャンスの拡大、企業のイメージアップ、他社との差別化につながるケースも多く、積極的に取り組む企業が増えてきた。そこで、今回の巻頭特集では、地球に優しいモノづくりを手がけている県内企業3社にスポットを当てた。

全国初の技術開発で下水汚泥を舗装材に再利用

リビルドアスコン 舗装材の生産から道路や駐車場などの舗装工事までを一貫して手がける金沢舗道では、下水汚泥を利用したアスファルト合材「リビルドアスコン」を開発し、着々と施工実績を積み上げている。
 舗装に使われるアスファルト合材は主に、アスファルト、砕石、砂、アスファルト廃材を砕いた骨材、フィラーと呼ばれる充填材を混ぜ合わせて作られている。フィラーとは石灰岩の粉末のことで、リビルドアスコンでは、このフィラーの代わりに下水汚泥の焼却灰を混合した。天然資源であるフィラーの使用を節減できるほか、焼却灰の埋め立てコスト削減や埋立場の延命にも役立つ。
 下水から排出される汚泥は通常、減容化を図るために焼却された後、埋め立て処分される。同社では、平成7年に石川県からこの焼却灰を有効利用できないかとの相談を受けて研究に着手。焼却灰の粒子が、フィラーに酷似している点に着目し、その代替品としての活用を模索した。
 実用化に向けて最も困難だったのは焼却灰の無害化だった。焼却灰からはヒ素やセレン、フッ素、ホウ素といった重金属が溶け出す可能性があったのだ。そこで、同社では5年間の試行錯誤の末、キレート剤という特殊な薬剤を加えてすべての重金属が溶け出さないよう安定化処理する方法を編み出した。
 平成17年には金沢市大野町に下水汚泥焼却灰のリサイクルプラントを完成させ、量産体制を整えた。こうした技術の開発は全国でも初めてで、特許も取得した。
井川社長 「品質や価格は従来のアスファルト合材と変わらないので、より環境にいい材料として注文が増えてきた」。そう笑顔を見せるのは同社の井川外司社長だ。公共工事でも民間工事でも施工実績を伸ばしているほか、他の舗装会社への販売についても、近年ではリビルドアスコンの販売比率が従来のアスファルト合材を上回っている。
 昨年12月にはISICOの産学・産業間連携研究開発事業に採択され、新たに金沢大学と共同で鋳物廃砂の再利用に向けた技術開発をスタートさせており、井川社長は環境技術に一層磨きをかける考えだ。

企業情報

企業名 株式会社 金沢舗道
創業・設立 設立 昭和41年2月
事業内容 舗装工事施工、アスファルト合材・RC-40 製造販売、産業廃棄物処理

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備考 情報誌「ISICO」vol.54より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.54


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