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【巻頭インタビュー】石川の未来を担う新産業創出へ 地域独自のファンドを設立

印刷用ページを表示する更新日:2012年1月16日更新

巻頭特集

販路開拓や人材育成の支援も強化

リーマン・ショックを引き金とする世界同時不況以降、経済情勢は依然として厳しいとはいえ、ここに来て、石川県経済にもようやく薄日が差し込んできたようです。県ではこのような景気回復の兆しをより確かなものとするため、6月補正予算において、準通年型だった当初予算に肉付けし、セーフティネットの更なる強化を図るとともに、石川の未来を切り拓く新産業を育てるための施策を講じました。これらの施策を実行する上で、県内企業の支援を最前線で担うISICOの取り組みやその狙いについて、当財団の理事長である谷本正憲知事に聞きました。

(財)石川県産業創出支援機構 理事長 谷本正憲(石川県知事)

石川県では今年3月に、現下の厳しい経済環境を乗り越え、本県産業が発展してくための成長戦略として、「産業革新戦略2010」を策定した。戦略の概要とその中でISICOの果たすべき役割は。

 石川県では一昨年の秋以降、経営・資金・雇用の3つの安心を実現するため、関係機関と結束して、常に先手を打つ形で対策を講じてきた。ISICOにおいても、研究開発や販路開拓への支援、中小企業の事業再生に力を注ぎ、厳しい経営環境の中にあって必死に頑張っておられる県内中小企業の皆さまをサポートしてきた。経済、雇用情勢は依然として厳しいが、企業の努力とこうした対策が奏功して、鉱工業生産指数も1年5ヵ月ぶりに100を超えるなど、回復の兆しが見えている。
 今後はこうした回復の兆しをより確かなものとしていくためにも、産業革新戦略2010に掲げる(1)基幹産業等の更なる競争力の強化、(2)次世代産業の創造、(3)ニッチトップ企業の育成、(4)戦略的企業誘致の推進、(5)産業人材の総合的育成・確保といった5つの基本戦略を踏まえ、地域の総力をあげた産学官連携の推進体制の強化により、意欲ある企業の取り組みをしっかりと後押しし、県民生活の基盤をなす活力ある産業づくりを推進していく。
 ISICOでも、基本戦略の推進に向け、これまで培ったノウハウを最大限に生かし、県や関係機関とも連携し、厳しい経済情勢の中で、危機を乗り越えようとする企業や、未来への先行投資を行うような意欲ある企業を力強く支援していく。

具体的にはどのような施策を展開するのか。

 地域独自の基金として、全国でも例を見ない大規模な「いしかわ次世代産業創造ファンド( 次世代ファンド)」を創設した。
 これは県と県内に本店を置く7つの金融機関が合わせて130億円を拠出し、その運用益を活用して、複数の企業や大学、県工業試験場などが連携して、今後、市場拡大が見込まれる次世代産業分野における新製品・新技術の開発などを支援する基金である。
 県だけでなく、地元の金融機関が金融という本来業務の範疇を越えて、このような新たな産業の創出・育成に積極的に参画するという姿勢は大変すばらしいことであり、また大変心強く思っている。

次世代産業としてはどのような産業を想定しているか。

 次世代産業としては、環境分野や健康分野を有望視している。
 例えば、炭素繊維もその一つだ。鉄よりも強くてアルミより軽い炭素繊維は航空・宇宙産業のほか、今後は自動車産業などへの利用も期待されているが、加工の難しさが最大のネックとなっている。そこで、炭素繊維を成型したり、加工したりする技術を開発できれば、さらに用途も広がり、石川の地に、炭素繊維の生産・加工拠点として産業を興すことが可能になる。繊維企業や機械企業、大学、工業試験場など14団体による「いしかわ炭素繊維クラスター」がすでに始動しており、長く石川県の経済を支えてきた繊維業界と機械業界が、業界の枠を越えて知恵を結集させて成果を挙げてくれると期待している。
 仮に自動車のボディやシャーシを 現在のような鉄鋼材でなく、炭素繊維で作れば、車体は大幅に軽くなって燃費が向上し、温室効果ガスの排出を抑制できる。地球温暖化防止の観点から見れば、炭素繊維に関する技術開発は社会貢献にもつながる。
 健康分野では、石川県に古くから伝わる発酵技術を応用した機能性食品の開発が進んでいる。すでに米からヨーグルトを作るなど、地元にある素材を使って健康にいい食品を開発するプロジェクトがスタートしており、こちらも大いに期待している。

一昨年に創設した「いしかわ産業化資源活用推進ファンド(活性化ファンド)」との違いは。

 全国最大規模となる200億円で創設した活性化ファンドは、石川県にある多様な地域資源を掘り起こして、それをうまく活用して商品化するといった、主に個々の中小企業による新たなビジネス創出への取り組みを支援するのに対し、次世代ファンドは従来の企業や産業の壁を乗り越えた形で、将来の本県産業を支える新たな産業を創造・育成するという、より大きな視点に立った取り組みを支援するものである。

次世代ファンドと活性化ファンドを推進エンジンとして技術開発や新商品開発が進めば、次は受注先や販路の開拓が課題となってくる。受注・販路開拓ではどのような支援メニューが用意されているのか。

 ISICOでは昨年度から販路開拓部門を強化し、県内企業の独自技術のPRや受注獲得に力を入れてきた。
 平成20年度にはトヨタ自動車(株)、21年度には三菱重工業(株)、日産自動車(株)との技術提案型展示・商談会を開催して県内企業の加工技術、製品などを売り込み、成果を挙げており、今年度も引き続き大手メーカーとの技術提案型展示・商談会を計画している。
 加えて、今年度は、メーカー側、県内企業のニーズを踏まえ、膝詰め交渉による中身の濃い商談ができるように、より出展企業を絞り込んだ規模の小さな展示・商談会も開催するので、県内企業にはぜひこうしたチャンスを利用してほしい。
 また、昨年に引き続き、例年1回開催していた首都圏等での受注開拓懇談会を東京と名古屋で計2回開催するほか、国内外での見本市等へ出展する際に、実際に販売や受注に結びつくように、専門家による出展前から出展後までの一貫した個別支援なども実施する。

活性化ファンドでは一般消費者をターゲットとした商品も数多く開発されているようだが、こうした商品の販路開拓を支援する施策は。

 今秋、金沢市内のデパートで、活性化ファンドなど各種支援制度を活用して県内企業が開発した新商品を対象に、販売・PR・マーケティングの機会を提供する「石川のこだわり商品フェア2010」を開催する。
 まずは石川県民に認知度の向上を図ると同時に、消費者からの評価を通じて、よりニーズに即した商品開発に活かしてもらうことで、今後の全国展開への足がかりになればと考えている。

産業革新戦略では、産業人材の総合的育成・確保も柱の一つとして掲げられている。
企業にとって「人は宝」だが、人材の育成・確保に苦戦している中小企業も多い。

 ISICOでは、県やジョブカフェ石川などと協力して、人材セミナーの開催やアドバイザーによる企業相談などに取り組んでいる。しかし、企業が新たにノウハウのない分野にチャレンジする際などは、人材の育成、確保が課題となる場合もまだまだ多い。
 そこで県では今年度、民間の人材紹介会社を活用し、専門分野に長けた人材を大手企業から県内企業に出向させるという、全国的にも例を見ない仕組みを作った。
 ISICOにおいても、企業訪問や相談などから出てくる人材ニーズをしっかりとくみ取って、こうした仕組みにつなげ、人材確保をサポートしていく。

利用者に対するメッセージを。

 ISICOは、平成11年の創設以来、石川県の産業を元気にするため、創業支援や産学官連携による研究開発支援、受注・販路開拓への支援などに取り組んできた。
 また、この間、中小企業の事業再生を支援する再生支援室の設置、人材育成に取り組む人材支援課の設置、地域資源の活用や企業復興を支援する地域振興部の設置など、時代や経済情勢の変化を的確に捉え、組織体制を充実してきた。
 平成22年度は産業革新戦略2010を着実かつ確実に推進するための施策を拡充・強化しており、将来、振り返ったときに企業の発展につながる大きな節目の年になったと言われる
ようになればと思っている。
 今後も、県内企業の総合的な支援機関として、企業のニーズにきめ細かく対応でき
るサービスを提供していくので、お気軽にご相談いただきたい。

企業情報

企業名 公益財団法人 石川県産業創出支援機構
創業・設立 設立 1999年4月1日
事業内容 新産業創出のための総合的支援、産学・産業間のコーディネート機関

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備考 情報誌「ISICO」vol.52より抜粋
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掲載号 vol.52

 


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