ISICOでは、企業の設備投資を支援するため設備貸与制度で、企業の成長を後押ししています。
制度を利用して事業の拡大に成功した企業の取り組みを紹介します。
大正6年に日本で初めて豆腐の製造装置を開発した高井製作所。その製品は北海道から沖縄まで、全国の豆腐メーカーなどに納入され、30~40%という全国一のシェアを誇っている。 同社が、特に得意としているのが、豆腐の凝固から熟成、切断、パック詰めに至る一連の作業を自動化した大型連続生産システムだ。その性能は年を追うごとに向上しており、1 時間当たり5,000丁を超える生産能力は業界最速である。
品質や性能を改善する一方で、納期の短縮とコストダウンを実現しようと、平成14年にISICOの設備貸与制度を利用してレーザー加工機を導入。その後もこの制度を使って、平成19年に複合加工機、平成21年に2次元炭酸ガスレーザー加工機を設置した。
こうした設備をそろえたことで、作業スピードが大幅に向上。これまで受注から納品まで半年かかっていた大型物件が、3カ月で納められるようになった。また、より複雑な形状の加工が可能となり、部品点数が削減された結果、コストダウンが実現した。
中小企業にしては珍しく研究室を設けている点も、他社との差別化につながっている。約30年前に立ち上げられた研究室では5人の専任スタッフが豆腐やその製造装置について研究を進め、1年に1台は新製品を世に送り出している。
例えば、充填凝固検品装置もその一つだ。これは、容器に豆乳とにがりを充填した後、加熱して固める充填豆腐を検品する装置で、商品の外側からレーザー光を当て、その屈折状況からしっかり固まっているかどうかを確認する。これまでは抜き取り検査が一般的だったが、これを使えば全品検査が可能となる。豆腐メーカーに加え、ヨーグルトの固まり具合を検査する目的で大手乳業メーカーなどにも販売した。 また、アフターサービスにも定評がある。機械の故障やトラブルについては365日24時間対応しており、必要があれば、全国どこでも素早く駆けつける。
「顧客を縁の下で支え、顧客と一緒に成長していきたい」。高井東一郎社長はそう話し、これからも顧客の潜在ニーズにこたえながら、成長につなげていく。
企業名 | 株式会社 高井製作所 |
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創業・設立 | 設立 大正6年7月 |
事業内容 | 豆腐、油揚げ、豆乳の製造装置などの設計、製造、販売 |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.49より抜粋 |
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掲載号 | vol.49 |