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能登海洋深層水を使った“超低塩味噌”の販路開拓に挑戦

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Series 地域資源活性化プロジェクト
目指せ!石川生まれのヒット商品

経済産業省が実施する地域産業資源活用事業に認定された企業の取り組みが、本格化している。

ここでは、県内中小企業の中から認定を受けた企業にスポットを当て、農林水産物や伝統工芸品、観光資源など、地域資源を活用した商品開発、販路開拓について紹介する

塩分5%台は従来品の半分以下

超低塩味噌「海味(うみあじ)」 写真 明治時代から味噌を醸造する志賀浦糀・味噌醸造場では、「地域産業資源活用事業」の認定を受け、消費者の健康志向に合わせた超低塩味噌「海味(うみあじ)」の開発や販路開拓に取り組んでいる。
 味噌の塩分濃度は一般的なもので12%、低塩味噌でも10%程度だが、「海味」では5%台に抑えられている。
 塩の原料は、能登町の沖合約3.7kmの地点で水深320mからくみ上げた海洋深層水だ。これを40~60℃でじっくりと水分を蒸発させる低温蒸発法で結晶化させた塩には、ミネラルがたっぷりと含まれている。
 大豆は能登産や北海道産を使用。糀(こうじ)には発芽玄米と能登産こしひかりを使っている。化学調味料や着色料、保存料は一切使っていない。
 自然の寒暖の変化を利用し、冬に仕込んで夏の暑い時期に発酵、熟成を進める昔ながらの天然醸造にこだわり、昨年秋には450kgを生産。価格は200g入りで525円となっている。

これからの課題は用途の提案

志賀浦糀・味噌醸造場が超低塩味噌の開発に乗り出したのは、販路の拡大が目的だ。
 3代目の志賀浦勝氏によれば、能登の伝統的な味噌は15~18%と塩分が高め。「これまでのように地元を中心として販売するだけでなく、都市圏に売り込むには減塩が課題だった」という。
 既存の低塩味噌との差別化を図ったユニークな商品だが、開発には苦労もあった。味噌は保存食とはいえ、塩分を5%台にまで下げると、早くいたんでしまう。そのため、水分や糀の量を加減することで、常温でも6カ月間、日持ちするよう工夫した。
 商品は昨年9月に完成し、スーパーや百貨店のバイヤーによるモニター調査では「味や香りがいい」「塩分を気にする人にぴったり」と評価は上々だった。
志賀浦さん 写真 現在までのところ、販路は金沢市内の一部のスーパー、ネットショップにとどまっているが、今後は、スティック野菜に合わせたり、バターのようにトーストに塗ったりするなど、「海味」の特徴を生かした食べ方の提案に力を入れ、需要を喚起する。同時に、チューブ型容器に入れるなど、用途に応じたパッケージについても検討を進める。
 このほか、肉や魚の調味用、あるいは洋菓子・和菓子用など、素材としての売り込みにも力を入れる考えだ。

企業情報

企業名 志賀浦糀・味噌醸造場
創業・設立 創業 明治末期
事業内容 味噌製造業

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備考 情報誌「ISICO」vol.47より転載
添付ファイル
掲載号 vol.47


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