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ISICOは10月7日、県地場産業振興センターで独創的な技術やアイデアを持ったベンチャー企業を発掘する「革新的ベンチャービジネスプランコンテスト いしかわ」を開催した。昨年に続き2 回目となるコンテストには、全国から36件の応募があり、当日は1 次審査を勝ち抜いた7人が、200人の来場者を前に練り上げたビジネスプランを発表。最優秀起業家賞1人、優秀起業家賞4人を決定し、ISICO理事長の 谷本正憲石川県知事が受賞者に表彰状を手渡した。
審査は(株)アイ・オー・データ機器の細野昭雄社長をはじめ起業家や経営コンサルタントなど7人が担当。今年は新たに金融機関の担当者9人がゲストとして加わり、関心を持ったプランには「融資検討」「面談希望」の札を上げてもらい、マッチングを図った。
以下、各受賞者の提案や現在の取り組みを紹介する。
鈴木恒雄さん 金沢電子出版(株)専務取締役
金沢大学発のベンチャー企業でeラーニング用のコンテンツ制作やシステム開発を手がける金沢電子出版(金沢市)の鈴木恒雄専務は、これまで培ってきた独自のノウハウを教員免許更新講習に応用するビジネスプランを発表した。
この講習は、文部科学省が平成21年度から導入する教員免許更新制によって実施されるもの。小中高および幼稚園の教員は、10年に1度の更新時に大学などで30時間以上の講習を受ける必要がある。
同社の計画では、この講習をパソコンとインターネットを利用して提供する。受講者数は年間10~12万人と見込まれているが、eラーニングを利用すれば、講習の受け皿となる大学は大きく負担を軽減できる。遠隔地に住む教員にとっても、大学まで足を運ばなくていい、好きな時間に受講できるというメリットがある。
同社では金沢大学、東京学芸大学、愛知教育大学、千歳科学技術大学と連携して、コンテンツ制作とシステム開発を進め、平成21年6月からの受講開始を目指している。事業が軌道に乗れば、他の大学にもコンテンツやシステムを販売する計画だ。
企業名 | 金沢電子出版 株式会社 |
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創業・設立 | 設立 平成17年8 月 |
事業内容 | ICT教育コンテンツの制作販売、ICT教育システムの構築・開発・導入支援、システムの保守・管理・運用、ホームページ制作、マルチメディアコンテンツ制作 |
関連URL | 関連URLを開く |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.43より転載 |
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掲載号 | vol.43 |