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ISICOは10月7日、県地場産業振興センターで独創的な技術やアイデアを持ったベンチャー企業を発掘する「革新的ベンチャービジネスプランコンテスト いしかわ」を開催した。昨年に続き2 回目となるコンテストには、全国から36件の応募があり、当日は1 次審査を勝ち抜いた7人が、200人の来場者を前に練り上げたビジネスプランを発表。最優秀起業家賞1人、優秀起業家賞4人を決定し、ISICO理事長の 谷本正憲石川県知事が受賞者に表彰状を手渡した。
審査は(株)アイ・オー・データ機器の細野昭雄社長をはじめ起業家や経営コンサルタントなど7人が担当。今年は新たに金融機関の担当者9人がゲストとして加わり、関心を持ったプランには「融資検討」「面談希望」の札を上げてもらい、マッチングを図った。
以下、各受賞者の提案や現在の取り組みを紹介する。
山本保さん (株)マイクロエミッション代表取締役社長
マイクロエミッション(能美市)の山本保社長が提案したのは、ハンディ元素分析器である。この分析器は北陸先端科学技術大学院大学の高村禅准教授の研究を実用化したもので、試料をプラズマ発光させた際に発する光を測定し、カドミウムや水銀、鉛など25の元素を分析できる。
最大の特徴は、元素分析器の主流であるICP(高周波誘導結合プラズマ)発光分光分析装置の約1/100に抑えられた大きさと重さである。長さ約20cm、幅約10cm、高さ約11cm、重さ約1.4kg というハンディ元素分析器はまさに手のひらサイズで、現場に持ちだして手軽に調べることを可能とした。また、初期導入費用が1/4~1/5、保守管理費用が1/10という低コストも魅力で、各種製造企業の品質管理や大学等での研究用に用途を見込んでいる。
平成19年9月から販売をスタートしており、今後は一層の性能アップや海外での販路開拓を目指すほか、排水装置などに組み込んで、水質に異常がないか常時測定するシステムの構築、商品化を計画している。
企業名 | 株式会社 マイクロエミッション |
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創業・設立 | 設立 平成18年8月 |
事業内容 | 元素分析機器の開発及び製造 |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.43より転載 |
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掲載号 | vol.43 |