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1万キロの距離を越え、“金沢漆器”をヨーロッパへ

印刷ページ表示 更新日:2012年1月16日更新

【巻頭特集】 地域資源を活用して石川生まれのヒット商品に挑戦!
国の認定受けて8社が始動

海外では、伝統的な技法を生かしたシンプルモダンな小箱を中心に販売していく方針 写真 寛永年間(1630年ごろ)、加賀藩3代藩主・前田利常の肝いりで産声を上げた伝統工芸「金沢漆器」。繊細な加賀蒔絵を施した優美華麗な独特の漆工芸は、今もなお多くの人を魅了し続けている。
 この石川が誇る地域資源の販路開拓に乗り出しているのが、金沢市の中心街に本店を構える老舗漆器店、能作だ。同社では現在、国内だけだった販売網を海外にまで拡大中である。
 海外戦略の中心地は、日本ブームが熱を帯びているヨーロッパだ。同社の岡能久社長が、日本から約1万キロも離れた地域に目を向けたきっかけは、約7年前に参加した県主催の視察研修だった。研修では、フランクフルトやコペンハーゲン、ロンドンなど、ヨーロッパ各地で伝統的な陶器とコラボレーションした石川伝統工芸展を開催した。「来場者の評判は上々だった。ヨーロッパも日本も変わらない。金沢漆器の素晴らしさは、海外でも十分に通じる」。岡社長はそう確信した。
 この研修を契機に、翌年、世界最大の国際消費財見本市「フランクフルト・メッセ」に招待された県の特別企画展にも出品。その後、モナコなどで展示会を開き、昨年には、イタリア・ミラノで自社独自の展示即売会を実施した。
 さらに、同社では、今年2月の完成を目標に、県工業試験場や県デザインセンターなどと連携し、金沢漆器で初めて企画製造用の3次元CGシステムの開発を進めている。3次元CGを使えば、ボタン一つで漆器の色や柄を変更し、立体的にイメージすることが可能だ。料亭などから大量の注文が入った際、図面と試作品をもとに形やデザインを決めていた従来の方法に比べ、大幅な生産効率のアップが期待できる。もちろん、海外での製品PRにも新システムを役立てていく考えだ。
岡社長 写真 「ヨーロッパでの展示会で、現地のニーズを直接聞くことができ、海外でサポートしてくれる人たちとも出会えた。今後は、より積極的に金沢漆器の魅力を売り込んでいきたい」と、これまでの事業展開に自信を見せる岡社長。今年11月に企画するミラノでの2回目の展示会から、海外進出の動きは一層、本格化していく。

企業情報

企業名 株式会社 能作
創業・設立 創業 安永9年(1780年)
事業内容 漆器の企画製造・販売

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備考 情報誌「ISICO」Vol.38より抜粋
添付ファイル
掲載号 Vol.38


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