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超扁平糸を使ってシルクの光沢を実現服飾ブランドを展開しニーズ探る

印刷ページ表示 更新日:2012年1月16日更新

巻頭特集 地域資源を活用して石川生まれのヒット商品に挑戦!
国の認定受けて8社が始動

フラット10を使ってデザインされた「YUKI TAKASE」の婦人服 各種生地を製造する羽田が今回申請し、採用されたのはオリジナルのポリエステル生地「フラット10」を使った婦人服の企画製造、販売である。
 この生地は、台湾の大手原糸メーカーと共同開発した超扁平糸を、独自の撚糸加工を施して織り上げたもの。従来の扁平糸の断面が4:1程度の縦横比だったのに対し、新開発の糸ではその比率を10:1とした。扁平率が上がることで光が乱反射しやすくなり、シルクのような光沢のある仕上がりとなっている。撚糸加工を工夫すれば、生地の光り具合や風合いを調節することが可能。しわになりにくく、家庭での洗濯もできる。
 「光沢のある生地はここ数年のファッショントレンド。一過性のブームではなく、今後は定番化するとにらんで、光沢の表現にこだわった生地を企画した」と開発の経緯を話す羽田従之専務取締役。そして何より特徴的なのが、単に生地づくりにとどまることなく、最終製品の企画、製造、販売までを一貫して手がけることで、生地の良さを広くアピールし、販路開拓につなげていこうという販売戦略である。
 そのために同社が金沢市の服飾デザイナー・高瀬由紀氏と協力して昨年8月に立ち上げたのがファッションブランド「YUKITAKASE」である。設立時には金沢21世紀美術館でフラット10を活用した春夏ものの婦人服を発表。現在、金沢市藤江北にアトリエを構え、コレクションをベースにした受注生産を行っている。
 こうした試みは生地の販売ルート確保の一環であると同時に、より質の高い生地を作るための手段にもなっている。羽田専務は「フラット10はまだまだ発展途上。デザイナーや消費者の声を取り入れながら、バリエーションを増やしていきたい」と期待を寄せ、さらにインテリア資材などにも応用できないか探っていく。
羽田専務 写真 今後は繊維関連展示会などに出展し、ブランドとフラット10の認知度アップや取扱店拡充を目指す。イタリアの繊維産地では生地から最終製品までを一貫生産する「ミルコンバーターシステム」が確立しており、その日本モデルとして注目が集まる。

企業情報

企業名 株式会社 羽田
創業・設立 設立 昭和36年8月
事業内容 各種生地および婦人服の企画開発、製造、販売

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備考 情報誌「ISICO」Vol.38より抜粋
添付ファイル
掲載号 Vol.38


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