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ISICOは7月20日(金)、県地場産業振興センター新館で「いしかわITビジネスフォーラム」を開催し、約100人のIT企業関係者らが参加した。当日はブログシステムの一つ、「Movable Type」の開発・販売で知られるシックス・アパート(株)の関信浩代表取締役が「インターネットを取り巻く今後の展望」と題して講演。企業にとってのブログの有効性などについて話した。ここではその内容をダイジェストで掲載する。
関 信浩氏 シックス・アパート(株)代表取締役
1969年東京生まれ。1994年東京大学工学部卒業。
1994年から2003年まで、技術系出版社で編集や事業開発に従事。
2002年カーネギーメロン大学ビジネススクールで経営学修士(MBA)を取得した。同大在学中に、ビジネスプランコンテストで特別賞などを受賞。
2003年12月 シックス・アパート(株)を設立し代表取締役に就任。
ブログを日本へ急速に普及、定着させ、ネットビジネスを牽引する
ブログと言えば、個人用の日記をイメージする方が多いようですが、私は、Web上での情報発信をサポートする仕組みだと考えています。
インターネットの歴史を振り返ってみると、今では企業のPRや商取引などに幅広く利用されるホームページも、当初は趣味的な用途がほとんどでした。これが多くの人に見てもらえるということで企業が取り入れるようになったわけです。しかし、一方でホームページの制作には専門的な知識や技術が必要とされ、時間やコストがかさむのが欠点でした。
そこで2000年以降に注目されるようになったのがブログです。実際、ブログはすごい勢いで広まっていて、インターネット白書によれば、04年に6.3%だった認知率は、05年に91.4%、06年には98.6%にまで高まっています。
最大の特徴は、文章を打ち込むだけで、あるいは写真を選択するだけで、デザイン性が高いサイトを簡単に開設・更新できる点にあります。
また、ブログは双方向性を備えた初めてのメディアです。リンクやコメント、トラックバックといった機能によって自動的に情報が蓄積されるのも魅力です。
こうしたメリットから、企業もWeb上でサイトを構築、運営するためのツールとして広く利用するようになりました。
では、実際にブログはどのように使われているのでしょうか。当初は製品情報を提供したり、顧客とのコミュニケーションを図ったりと、広報・マーケティングを目的に活用されました。
そして、次第に多くの企業がEコマースにも利用するようになりました。当社のソフトのユーザーからは「ストーリーがある商品や素材の特徴がある商品の紹介に適している」「ウェブマスターに頼らなくても、現場のスタッフで更新できる」などの声が寄せられています。また、社員同士の情報共有をスムーズにするための社内ブログも活発化しています。
最近では、一般の人たちが情報を共有できるコミュニティサイトとして活用されるケースも増えています。コミュニティサイトとしては、会員制のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)が知られています。SNSの場合、プライバシーが確保しやすい半面、話題が知っている人の間でしか広まらないという特性があります。ブログの場合、知り合いというネットワークを超えて広まるのが特徴で、ブログがきっかけとなって、ヒット商品が生まれるケースもあるのです。
講演終了後、SOHO事業者3名をパネラーとして、パネルディスカッションを行った。ISICOの金平勲アドバイザーがコーディネーターを務め、どうすれば石川県においてベンチャー企業やSOHOが成功できるかをテーマに、創業の経緯や苦労、都市圏と石川県の違い、コミュニケーション能力の重要性などについて討議した。
企業名 | - |
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創業・設立 | 創業 |
事業内容 | - |
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備考 | 情報誌「ISICO」Vol.36より抜粋 |
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掲載号 | Vol.36 |