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ネット販売を行っている県内の意欲ある店舗を支援するため、バーチャルショッピングモール「お店ばたけISHIKAWA」を開設しています。 ネットに進出し、さまざまな方法で販路開拓を行っているお店ばたけ出店者等を紹介します。
[鉢花工房 アンド・プラント]
https://andplant.shop-pro.jp/
白山市内に3棟のハウスを構え、ゼラニュームなどの鉢花を生産しているアンド・プラント。ISICOが主催するネット販売支援セミナー「バーチャルショップ道場」に参加したことを手始めに、平成16年春にネットショップを開設した。
きっかけは、「せっかく鉢花を買ってもうまく育てられない」という消費者の声だった。生花店ではたくさんの種類の花を扱っているが、店員がその一つ一つの育て方について消費者に詳しくアドバイスするには限界がある。そこで、今本健夫さんは「生産者である自分たちならばそのフォローができるし、そうすることで業界全体の成長にもつながる」とネットショップの開設に踏み切った。
また、物は試しと通販で鉢花を購入してみたところ、とても商品とは言えないものが届いたことがあり、「消費者にちゃんと元気な花を届けたい」という思いが芽生えた。
アドバイザーの指導をもらいながら試行錯誤を繰り返して制作したホームページは、季節に応じた鉢花を購入できるようになっているほか、2年前からはブログで日々の作業や花の生育状況などをつづっている。
開設以来、アクセス数は順調に伸びており、ガーデニングを楽しむ消費者からも多くの問い合わせが寄せられているという。「分からないことがあっても種苗会社などに問い合わせるなどして、答えるようにしている。そうすることで自分にとっても勉強になる」と今本さん。一方で販売の方はまだまだだが、「開けてびっくりしました」「すごく元気でうれしいです」など、消費者からの喜びの声が大きな励みになっているという。
両親が経営するトマト農家から独立、転身して約13年。最近になって、ようやく自分なりの型ができてきたと感じている。
鉢花の生産で最も重要な土づくりに関しては、長年堆肥を積み上げて熟成させた土に、ピートモス(ミズゴケなどが泥炭化したもの)、軽石を独自にブレンドして他の生産農家と大きく差別化を図っている。同時に、種まきから出荷に至るまで生育段階に合わせて管理し、元気な花を育てている。
ネットショップの今後について今本さんは、「消費者に選ばれ、買いたくなるようなホームページにするために、生産者だからこそ可能な情報発信に力を入れたい」と話す。これまで蓄積してきた顧客データを活用したメルマガの発行など、コンテンツの一層の充実を目指し、今本さんは今日もパソコンに向かう。
企業名 | 鉢花工房アンド・プラント |
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創業・設立 | 創業 |
事業内容 | 鉢花の生産、販売 |
関連URL | 関連URLを開く |
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備考 | 情報誌「ISICO」Vol.35より抜粋 |
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掲載号 | Vol.35 |