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創業以来、40年にわたって合繊織物用の染色仕上機械を製造してきたオノモリ。設計から板金溶接、機械加工、組立までの一貫生産体制を構築し、近年では、繊維機械で蓄積してきた技術を生かして、さまざまな分野へと業容を拡大している。
「繊維用の機械は水や蒸気、薬品を扱うので、ステンレス鋼材の板金や溶接、表面処理は当社の得意とするところ」と話すのは同社の小野森守社長。また、高圧あるいは低圧、真空などの状態を作りだす容器の製造を得意としており、圧力容器に関しては日本と中国で製造認可を取得している。同社では、これらのコア技術を活用し、環境関連機械や化学機械を製造。その中の一つが、真空乾燥システム「RVDシリーズ」だ。
これは生ゴミや汚泥など、水分を多く含んだ廃棄物を真空乾燥で減量化する装置。真空なので低温での乾燥となり、エネルギー効率が良く、悪臭の発生を抑えた。装置の本体は耐食性に優れたステンレス鋼材を用いている。今までに全国の有名ホテルや大手食品会社などへの納入実績を持っている。
こうした機械の製造が順調に伸び、現在ではかつての主力だった繊維機械の売り上げ比率が10%にまで下がり、同時に、自社製品の売り上げが30~40%を占めるまでに伸びてきた。
小野森社長は「今後も一貫体制を維持しつつ、オーダーメードの加工機械から提案型の開発機械までを手がけるエンジニアリング企業を目指す」と話し、ゆくゆくは自社製品の比率を50%にまで高める考えだ。
企業名 | 株式会社 オノモリ |
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創業・設立 | 設立 昭和42年4月 |
事業内容 | 繊維機械、産業機械の設計、製作 |
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備考 | 情報誌「ISICO」vol.28より抜粋 |
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掲載号 | vol.28 |