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食べられる成分で安心の化粧品を 千田 和弘 (株)ルバンシュ 代表取締役

印刷ページ表示 更新日:2012年1月16日更新

トップの選択
業界を問わず淘汰の波が本格化するこれからの時代、経営者には逆境に負けない力強さが必要だ。
バイタリティーあふれる企業トップの素顔に迫り、経営哲学や新たな一手を聞いた。

 

社名に込めたひそかな思い
千田 和弘(株)ルバンシュ 代表取締役 写真 “食べられるほど安心” な化粧品。そんなユニークなコンセプトを掲げて、ルバンシュを旗揚げしたのは約15年前、千田和弘社長が26歳のときである。きっかけは、父親の会社で食品の研究開発に携わっていたころ、ある健康食品メーカーからの依頼で、化粧品を開発したことだった。

 化粧品についてほとんど知識を持たなかった千田社長は、さまざまな化粧品の成分を分析し、大きなショックを受けた。発ガン性など安全上の理由から食品では使用禁止になっている成分が、化粧品では当たり前のように使用されていたからだ。
 それは、「自然派」を名乗る化粧品でも同様だった。「これでは、健康にも環境にもよくない。だったら、食物の成分を使って本当の意味で“自然派” と胸を張れる化粧品を作りたい」。そう思い立ち、2年間の準備期間を経て、起業に踏み切った。社名はフランス語で“復讐” を意味するルバンシュに決めた。そこには、これまでの化粧品業界に一石を投じたいという思いが込められていた。

 

コンセプトは国境を越えて
 商品ラインアップは現在、ハンドクリームや化粧水、洗顔せっけんなど20アイテムをそろえている。ユーザーは全国に広がっており、事業は順調だ。
 とはいえ、設立から10年は黒字と赤字を行ったり来たり。決して平坦な道のりではなかった。転機となったのは平成12年に100%食用成分で製造したリップクリームの完成だった。このとき千田社長は、 この商品で自分の描くコンセプトを世に問いたいと考えた。
 「化粧品の中で、最も口に入る可能性が高いのはリップクリームだ。これがヒットしなかったら、自分の考えが消費者に響かなかったことになる。もし売れなければ、会社をたたもう」。
 そんな決意を抱いて売り出したリップクリームは、年間1万本以上を売り上げるヒット商品となり、大手通販会社にも採用されることになった。「自分の目指してきたものは間違いない」。千田社長の胸に確固たる自信が芽生えた。
 そして今、ルバンシュのコンセプトは海外でも認められ始めた。この春からは中国のデパートにも同社の化粧品がお目見えする。「化粧はしたいが、中国製は原料が粗悪で、赤ちゃんへの影響が心配だ」。一昨年、江蘇省で県が開催した「2004中国国際中小企業商品博覧会」に出展した際、現地の妊婦から聞いたそんな話が千田社長の背中を押した。

 

石川は素材の宝庫
 昨年11月には、入浴剤「金時草の湯」を発売した。加賀野菜の金時草、のと海洋深層水から採ったミネラル豊富な天然塩など、地元産の原料がふんだんに配合されている。
 「石川県は食材に恵まれている上、それらを研究している大学や試験研究機関も多く、化粧品開発の環境が整っている」と声を弾ませる。
 現在は、柿の皮に含まれるオリゴポリフェノールに着目して、肌の老化防止や美白効果などを持つアンチエイジング化粧品を開発中だ。
 「安全性はもちろんだが、石川の食材を使って化粧品としての機能性も追求したい」。さわやかなルックスの向こう側に、赤々と情熱の炎が燃えている。

企業情報

企業名 株式会社 ルバンシュ
創業・設立 設立 平成2年11月
事業内容 化粧品の開発、製造、販売

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備考 情報誌「ISICO」vol.27より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.27


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