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中小企業の円滑な事業承継をサポート 後継者対策はできるだけ早く着手を

印刷用ページを表示する更新日:2017年12月27日更新

使って役立つ! ISICOのトリセツ

中小企業の総合支援センターとして、経営課題の解決をサポートするISICO。
幅広い支援メニューの中から注目の取り組みをピックアップして紹介します。

多田久俊チーフコーディネーターを中心に中小企業の事業引継ぎをサポートするスタッフの写真石川県事業引継ぎ支援センターでは「後継者がいない」「事業の引継ぎに不安がある」など、中小企業の事業承継に関する悩みに対し、専門家が秘密厳守で無料相談に応じています。背景にあるのは経営者の高齢化で、後継者の不在を理由に廃業するケースも増えています。このため、同センターでは今年4月、経験豊富なコーディネーターを配置するなど支援体制を充実させ、親族や役員・従業員への引継ぎはもちろん、第三者への引継ぎやM&A(合併・買収)も含め、円滑な事業承継をサポートしています。​

事業の“見える化”や“磨き上げ”も指導

 石川県事業引継ぎ支援センターには現在、税理士や中小企業診断士、会計士、金融機関OBなど事業承継を支援した実績を豊富に有するコーディネーター4人が所属するほか、ISICO経営支援部職員7人も兼務で所属しています。必要に応じて、中小企業の支援に向け国がISICO内に設置する「石川県よろず支援拠点」、事業再生を支援するISICOの「再生支援室」、弁護士などとも連携し、トータルでサポートしています。
 相談者に対して、まずは事業承継に関する問題点を洗い出した上で、後継者候補がいる場合は経営のバトンを渡すために必要な事務手続きなどについてアドバイスします。後継者候補がいない場合、要望に応じてM&Aの候補企業を探し、マッチングします。
 どちらの場合もよりスムーズに事業を引継ぐために、事業・資産・財務の状況の“見える化”をお手伝いします。同時に、企業価値を高めるために商品やサービスの競争力を高めたり、組織体制を見直したりするなど、会社の“磨き上げ”についてもサポートします。
 今年11月には後継者のいない経営者と起業家をマッチングする「後継者人材バンク」の運用を開始しました。飲食店などの経営者と開業を目指す起業家がそれぞれバンクに登録し、希望条件が合致すれば、両者を引き合わせます。

開設から2年で170社以上の相談に対応

相談風景の写真。相談は予約制で個室で対応。相談内容は秘密を厳守します。 平成27年10月にセンターを開設して以降、相談者数は年々増加しており、今年9月末現在で累計170社以上の相談に対応しています。特に今年の夏以降、相談者数の増加に拍車がかかっています。
 事業引継ぎが完了した案件は7件で、このうち役員・従業員への承継が6件、第三者への承継が1件となっています。
 相談を受けてから事業を引継ぐまでには、後継者の発掘・育成、関係者の理解、株式・財産の分配など取り組まなければならないことがたくさんあり、時間がかかります。
 同センターの多田久俊チーフコーディネーターは、「例えば、後継候補者が製造現場しか担当したことがなければ、営業や経理など、社内の業務をひと通り経験してもらうことも必要でしょう。会社の資産と個人の資産の境界が明確でなく、その仕分けに時間がかかることもあります。どのような形で事業承継するにしても、5年から10年ほどかかるのが一般的です」と話します。

経営者の平均年齢は60歳近く 廃業数は倒産数の4倍以上

事業引継ぎ支援センター入口の写真 ISICOが事業の引継ぎ支援を本格化させた理由のひとつとしては、経営者の高齢化が挙げられます。帝国データバンクの調べによれば、平成28年の社長の年齢は全国平均で59.3歳と平成2年に比べ、5.3歳上がっています。石川県の平均も4.5歳上がって、58.7歳となっています。
また、後継者が不在等のために休廃業・解散した県内企業数は280件に上ります。これは経営難で倒産した企業数の4.4倍で、多田チーフコーディネーターは「黒字でも廃業するケースが石川でも見られる」と話します。
 廃業すれば雇用が失われ、その企業が培ってきた技術、サービスなどが失われてしまいます。地域経済の活力を削ぐことにもなりかねません。
 一方、ISICOが県と19市町、商工会議所、商工会、金融機関など72機関と連携し、平成29年度事業承継ネットワーク構築事業の一環として実態を把握するために実施したアンケート調査では県内中小企業671社から回答があり、23%に当たる約160社が「(事業承継に関する)個別相談を希望する」と回答し、関心の高さが伺えます。
 多田チーフコーディネーターは「販路拡大や経費削減、人材確保などが優先課題となっていて、事業承継について、考えが及んでいないかもしれないが、バトンタッチのタイミングを迎えている経営者が多いように思います。事業承継には時間がかかるのも事実で、当センターではその企業の状況に応じて、適切にサポートしますので、経営者が元気なうちにできるだけ早く相談に来ていただきたい」と呼び掛けています。

事業引継ぎ支援センターの相談フロー

相談フロー図

 石川県事業引継ぎ支援センター
金沢市鞍月2丁目20番地 石川県地場産業振興センター新館2階
TEL. 076-256-1031
https://www.isico.or.jp/site/jigyou-hikitsugi

企業情報

企業名 公益財団法人 石川県産業創出支援機構
創業・設立 設立 1999年4月1日
事業内容 新産業創出のための総合的支援、産学・産業間のコーディネート機関

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備考 情報誌「ISICO」vol.97より抜粋
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掲載号 vol.97