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女性を美しくする高機能下着 中国のエステサロンでも販売 ~(株)ナウ

印刷ページ表示 更新日:2018年7月19日更新

チャンスをつかみ、未来をひらく
Seize a chance and open a bright future.​

エステサロンで販売される女性用高機能下着を製造するナウでは、国内におけるシェア拡大に力を注ぐ一方、人口減少による市場縮小を見据え、海外戦略を加速させている。昨春には活性化ファンドの助成金を活用して出展した展示会を足がかりに、中国企業との取引をスタート。ゆくゆくは今年6月に国内で発売したばかりの清涼感を感じられる素材を使った新商品をメインに打ち出し、東南アジア市場にも進出しようと青写真を描く。

着心地やファッション性も優れる

主力ブランド「ラヴィエール」と新たに開発した「ナウクチュール」のボディファンデーションの写真 ナウが製造する商品は「ボディファンデーション」と呼ばれ、女性のボディラインを美しく見せる機能性下着である。きつく締め付けて体型を整える補正下着とは違い、着心地がよく、ファッション性に優れているのが特徴だ。
 同社では企画、デザインから製造までを一貫して手がける。価格競争力を維持するため、今や下着を含むアパレル産業では海外生産が主流だが、同社の場合は生地やレースといった素材の調達から、裁断や縫製といった工程を手がける人材に至るまで、すべてをメード・イン・ジャパンにこだわり、高品質のものづくりに徹している。こうした取り組みによって機能性やファッション性、着心地を高いレベルで実現させ、多くの女性客から支持を集めている。
 販路は国内各地のエステサロンだ。ナウの鴨島広将社長によれば、近年では経営安定化に向け、高機能下着や化粧品を販売するエステサロンが増えており、同社の取引先も全国250店にまで広がっている。

見本市への出展を機に商談

 「国内での取引先を倍増させたい」と拡大戦略を描く鴨島社長だが、国内市場は既に人口減少に転じており、長い目で見れば縮小は避けられない。そこで、長期的な成長を目指して有望視しているのが海外市場だ。
美容関連商品の総合見本市「ビューティーワールドジャパン」での出展ブースの写真。 海外市場に向けて自社商品をアピールしようと、活性化ファンドを活用して平成28年5月には東京ビッグサイトで開催された美容関連商品の総合見本市「ビューティーワールドジャパン」に初出展した。その後、ビューティーワールドジャパンには3年連続で出展したほか、活性化ファンドの助成金を使ってプロモーションビデオを制作し、宣伝活動に利用している。
 初出展したビューティーワールドジャパンでは早々に商談が舞い込んだ。中国・上海の化粧品販売会社が、ナウのボディファンデーションの品質の良さに目を付け、国内のエステサロンで販売したいと持ちかけてきたのだ。これを受け、ナウでは昨春、主力ブランドである「ラヴィエール」の中から、夜寝ている間に体型が崩れないようにサポートするナイトシリーズのブラジャーやショーツ、合計1万枚をOEM(相手先ブランドによる製造)で出荷。これらは主に試着用として使われており、今後、店頭販売が本格化する見通しだ。
 OEMにあたっては取引先の要望に合わせ、カスタマイズを施した。下着を裏返したときにわずか見える縫製部の余剰の生地をほぼ見えないように改良したのだ。これによって縫製部がわずかに厚くなり、耐久性も若干損なわれたが、見た目にとことんこだわる取引先に対し、ナウもパーツの設計や縫製するミシンを変えるなど、技術力で見事に応えた。

現地スタッフの研修にも注力

 上海の化粧品販売会社によれば、販売先となるエステサロンは中国全土3,000店に上るとのことで、ビジネスチャンスは大きく広がるが課題もある。
エステサロンのスタッフ800人を集めて開かれた中国での研修風景の写真。 「中国で補正用の下着と言えば、コルセットのように強く締め上げるものばかりです。着用経験がある人の中には苦しいのでもう着たくないと思っている人も多い。一方で私たちが作っているボディファンデーションはあくまでも美容道具のひとつです。中国では新しいジャンルの商品であり、認知度も低い。そこで、販促に向け、補正機能はもちろん、ファッション性や着心地に優れるという特長や着ける下着によってはプロポーションが崩れてしまうといった基礎的な知識を普及していく必要があるのです」(鴨島社長)。
 より締め付け感の少ないナイトシリーズから販売を始めたのもこうした理由で、昨年8月と今年5月には、まず商品の説明役となるエステサロンのスタッフに知識を覚えてもらおうと、同社の社員が講師となって研修会を開催している。
 今後は中国で開催されている美容関連見本市「CIBE美博会」に出展するなどして、市場開拓に取り組む。

清涼素材で新商品を開発

 こうした動きと並行して、今年6月には国内で新ブランド「ナウクチュール」を立ち上げ、早くも好評を得ている。
鴨嶋広将社長の写真。 既存ブランドのラヴィエールとの最大の違いは生地である。ラヴィエールで使われているのはサテンネットと呼ばれる生地で、網目が詰まっており、高級感のある光沢が特長だ。一方、ナウクチュールで使われているのはパワーネットと呼ばれる生地で、光沢はないが網目が詰まっていない分、通気性に優れる清涼素材だ。
 バスト、ウエスト、ヒップをトータルで整えるボディスーツには背中部分に特許出願中の新構造を取り入れ、自然と姿勢がよくなり、かつ動きやすいよう工夫した。
 「海外ではパワーネット素材の下着が主流で、特に蒸し暑い東南アジアでは人気がある」と話す鴨島社長。当面は国内市場と中国市場での販路拡大に注力しながら、将来的には東南アジア市場にも切り込む構えだ。

企業情報

企業名 株式会社 ナウ
創業・設立 設立 昭和63年3月
事業内容 女性用下着、化粧品の製造、販売

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備考 情報誌「ISICO」vol.100より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.100


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