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第2回 RPAを活用した業務効率化セミナー「40業務をRPA化してわかったこと」~昭和電機(株)

印刷ページ表示 更新日:2019年12月3日更新

効率化やミス防止、コスト削減へ
事務作業を自動化した2社が取り組みを発表

セミナー会場の様子の写真。大勢の参加者が集まり、RPAへの関心の高さが伺えました。ISICOは10月21日、県地場産業振興センターで第2回RPA(※)を活用した業務効率化セミナーを開催し、県内企業の約100人が参加しました。当日は2人の講師が、社内でRPAの活用に取り組み、成果を上げた事例を紹介し、参加者は生産性向上やミス削減、働き方改革につながる新たな技術に理解を深めました。ここでは講演内容をダイジェストで紹介します。

(※)RPA:定型的な事務作業の自動化

月に約343時間の労働時間を削減

栗山 隆史氏の写真 ​講師:栗山 隆史氏
[昭和電機(株) 経営管理部ICTグループ]

 当社では、あるセミナーでRPAのことを知った管理部長の「やるぞ」の一言をきっかけに、取り組みを始めました。私たちとしては「RPAって何?」という状態からのスタートでしたが、数社のRPAツールの仕様や強み、弱みを比較、検討した上で、2017年9月に導入を開始し、今年9月現在、38業務をRPAに置き換え、一カ月に約343時間の労働時間を削減しています。
 開発および維持管理は社内の情報システム担当者3人が担っています。ただし、専従というわけではなく、3人で週45時間程度です。このほか社外SE1人が週2日、プログラム作成に協力してくれています。
 具体的な導入事例の一つに、納期回答の自動化があります。当社の仕事は受注生産で1日当たり600~700件の受注があります。従来は各営業所の担当者が基幹システムから納期回答一覧表を取り出し、顧客ごとに仕分けして回答書に納期を記入し、ファクスで送っていました。現在ではこれをソフトウェアによって自動化し、1日当たり5~6時間の作業時間が削減されました。
 また、アルバイトの勤怠確認も自動化しました。アルバイトのシフトの予定と実際の勤怠状況に差異があった場合、当社では上長に確認を取って勤怠システムを修正する必要があります。これまではシフト表と勤怠実績を人の目で照合していたのですが、今ではこれを自動化しています。
 このほかにも、請求書の確認が終わっていない担当者への督促、退社から翌日の出社まで10時間以下の社員への注意メールの発信、売掛金データと入金データの照合など、営業、総務・管理、生産管理の各部門で導入が進んでいます。

人手で5分以内の細かな作業を積み上げ

 当社の場合、RPAを導入するためのポイントの一つはトップダウンで推進したことでした。身の丈にあったリーズナブルなRPAツールを使うことも大切です。また、RPAと言っても現場ではイメージが湧きませんから、推進側が現場に出向いてヒアリングし、自動化できる業務を抽出するよう心がけました。とはいえ、時には運用を現場に押しつけることも重要です。便利さを実感してもらえれば、RPA活用に向けた次のアイデアが出てくるようになります。
 当社では、RPA化した作業は人が行っても5分以内のものが約30%を占めます。大企業と違って中小企業では、そういった業務を積み上げていくことでRPAの効果が出ます。
 一般的には業務改善に取り組んだ上でRPAを導入した方が効果的と言われます。しかし、それではいつまでたっても前に進みませんから、当社ではまずRPAに置き換え、それによって空いた時間で業務改善に取り組むようにしています。
 RPAも止まる場合がありますから、サポート体制がしっかりしているITベンダーを選んだ方がいいでしょう。止まると夜中でも担当者にメールが来ます。最初は就業時間内だけで稼働させるようにした方がよいと思います。

企業情報

企業名 公益財団法人 石川県産業創出支援機構
創業・設立 設立 1999年4月1日
事業内容 新産業創出のための総合的支援、産学・産業間のコーディネート機関

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関連情報

関連URL 情報誌ISICO vol.108
備考 情報誌「ISICO」vol.108より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.108


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