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【巻頭特集】Case.1 新卒採用に向け動画広告を活用 15万回再生され、多数の応募を獲得 ~(株)ダンボールワン

印刷用ページを表示する更新日:2020年10月6日更新

ウェブマーケティングの活用が採用活動や販促活動に効果あり

採用活動や販促活動などにおけるウェブマーケティングの重要性が高まっている。新型コロナウイルスの感染拡大によって、対面してPRする機会が減るなか、その流れはますます加速するに違いない。そこで、今回の特集では動画やクラウドファンディングサイトなど、インターネットを上手に活用して成果を挙げている2社にスポットを当てた。​​​​

社長がモンスター演じるユニークな演出

ダンボールワンが制作、公開した採用動画の場面の写真。人気RPG風のユニークな演出で多くの学生の関心を集めた。 能登島大橋をバックにした芝生広場に辻俊宏社長が扮(ふん)するモンスターが出現。勇者がこれを撃退すると、段ボールのよろいを脱ぎ去った辻社長が再び起き上がり、仲間に入れてほしそうな顔でこっちを見て…。
 実はこれ、段ボールをはじめ梱包資材のインターネット通販で業界ナンバーワンの売り上げを誇るダンボールワンが、2017年に制作、公開したYouTube動画広告である。人気ロールプレーイングゲーム(RPG)のテイストを取り入れた40秒の動画は新卒採用の告知を目的としたもので、後半では5人の社員が会社の魅力や雰囲気を語っている。
 この動画広告は配信スタートから15日間で約47万人のYouTube視聴者に対して168万回表示され、実際に15万回以上が再生された。就職情報サイトを利用していない上、当時、会社の知名度は決して高くなかったが、配信後に県内企業が集まる合同説明会に参加すると同社のブースには約200人が集まり、このうち95%が動画を見て興味を持った学生だった。その後、28人が採用試験に応募し、2人を採用。翌年のインターンシップにも東京大学をはじめ有名大学から25人が応募するなどの成果があった。
辻社長は「動画広告の活用によって当社に高い関心を持つ学生を集めることができ、優秀な人材を獲得できた」と笑顔を見せる。

ミスマッチ防止には文字や画像より動画

 同社が動画の活用を始めたのは2008年にさかのぼる。最初に公開したのは段ボールの製造工程を紹介する動画だった。その後も商品の組み立て方や使い方、特長などを紹介する動画を継続的に制作しており、現在YouTube上には130本あまりが公開されている。
2016年から経営トップを務める辻俊宏社長の写真。 その狙いについて辻社長は「文字より画像、画像より動画の方が分かりやすく、手に取ったことのない商品を購入してもらう際も“イメージしていたものと違った”というミスマッチを減らすことができる」と話す。
 創業以来、初めて取り組む新卒採用に向けて動画を制作したのも、若い人が多くアットホームで、楽しく働くことのできる会社の雰囲気を伝え、採用時のミスマッチを防ぎたいとの思いがあった。
 ユニークなRPG風に仕上げたのは、直前にホームページで公開したエイプリルフール企画が好評だったからだ。辻社長が突如解任され、5歳の息子が新社長に就任するという遊び心たっぷりの内容で、YAHOO!ニュースに取り上げられるなど話題を集め、当日は50万件のアクセスがあった。同時に、社員が協力し合って進めた制作過程では普段以上にコミュニケーションが生まれ、生き生きとした表情が見られたこともあり、新卒採用向けの動画も面白おかしく作ることに決めた。

対象を絞り込み、ローコストで出稿

 「動画は作って終わりでなく、見てもらわなければいけない。しかし、いくら再生回数が多くても、こちらが狙ったターゲット層が見ていなければ意味がない」。そう話す辻社長が活用したのが、地域や年齢、キーワードなどで視聴者を絞り込み、ピンポイントで出稿できるYouTube動画広告だった。
動画の撮影風景の写真。採用や販促に関する動画の多くは、ダンボールワンのスタッフが撮影・編集している。 対象として設定したのは、北陸にある大学の周辺に住んでいる18~24歳に加え、石川県に居住経験のある、あるいは石川県への移住に関心のある18~24歳の他県在住者などである。
 また、マスメディアへの出稿や就職情報サイトに比べ、少額の予算で始められる点もYouTube動画広告のメリットの一つだ。実際、同社がかけたコストも10~20万円に過ぎなかった。

テレビCMが放送開始 ライブコマースも視野に

 ウェブ上でオリジナルの段ボールを1箱から注文できる上、即日出荷可能。そんなネットショップを業界に先駆けて作り上げ、辻社長が入社した2005年に10社程度だった取引先は今や20万社にまで激増し、売上高も15年連続で過去最高と急成長を続ける。
 今年3月からは人気モデルを起用したテレビCMも放送を開始した。まずは九州限定でオンエアしたところ、社名での検索数やネットショップへの訪問者数、注文数が伸びたことから、北陸、中京、関西、関東と順次放送エリアを拡大している。
 テレビCMで同社に興味を持った人に対して、安くて早くて便利などの強みを知ってもらうのが動画であり、「これからも増やしていきたい」と辻社長。ゆくゆくはインターネット上で動画をライブ配信し、視聴者がリアルタイムで質問やコメントをしながら商品を購入できる「ライブコマース」にもチャレンジしたいと意欲を見せ、これからも動画を通じて利用者との接点を増やし、ビジネスチャンスの拡大につなげる考えだ。

企業情報

企業名 株式会社 ダンボールワン
創業・設立 設立 1978年5月
事業内容 段ボールなど梱包資材の製造・販売

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関連情報

関連URL 情報誌ISICO vol.112
備考 情報誌「ISICO」vol.112より抜粋
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掲載号 vol.112