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「魚醤(ぎょしょう)いしりラーメン」を商品化 販促活動に特設サイトやSNSを活用 ~(有)カネイシ

印刷用ページを表示する更新日:2021年3月10日更新

チャンスをつかみ、未来をひらく
Seize a chance and open a bright future.​

小木漁港のすぐそばに立地するカネイシは、創業当初から水産物の仲卸業を手掛け、現在ではイカの魚醤「いしり」やイカの塩辛、各種干物など、能登産の新鮮な海産物の加工・販売にも取り組む。2019年4月には、ISICOのチャレンジファンド事業の助成金を活用し、「8番らーめん」を展開するハチバン(金沢市)との共同で、「魚醤いしりラーメン」を開発。特設サイトやSNSを活用した販促活動に力を入れ、能登の道の駅などに販路を広げている。​

独特の風味を生かした一杯 海洋深層水塩も隠し味に

「魚醤いしりラーメン」など、カネイシが製造する自社商品の写真。 魚醤いしりラーメンは、カネイシが製造するいしりと、地元の海洋深層水から精製された塩を使ったスープ、中太の縮れ麺をセットにした商品だ。味の決め手となるいしりは、船上で急速冷凍した鮮度抜群のスルメイカの内臓を原料としている。常温保存が可能で、価格は3食分で1,080円(化粧箱入り/税込み)となっている。
 いしりが持つ独特の風味やうま味を生かしている上、ミネラル豊富な海洋深層水塩が隠し味となり、普通の醤油ラーメンに比べ、より濃厚なコクが特徴だ。麺はコシが強く縮れているため、スープがよくからむようになっている。スープと麺だけのシンプルなセットなので、好みの魚貝や肉、野菜を加えてアレンジを楽しめる。
 販路は自社のECサイトのほか、昨年6月に地元でオープンした観光交流施設「イカの駅つくモール」や道の駅「桜峠」(能登町)、「能登食祭市場」(七尾市)などに広がっている。桜峠ではオリジナルのアレンジメニューを店内で提供している。コロナ禍によって観光客が減少してしまったため、発売当初の勢いはそがれてしまったが、それでも底堅い人気を維持しており、中には2度、3度と買い求める客もいるという。

ハチバンと共同開発 試作を繰り返し納得の味に

魚醤いしりラーメンの調理例の写真。 同社が魚醤いしりラーメンの開発に乗り出したきっかけは、2002年に開設した自社のECサイトにたびたびラーメンチェーン店からいしりの注文が入ってきたことだった。それらのラーメンチェーン店ではスープの隠し味としていしりを使っており、それならば自分たちでも作ってみようと3年前に開発をスタートさせた。
 とはいえ、スープや麺の製造はまったくの専門外で、単独での開発は難しい。魚醤いしりラーメンの調理例の写真2。そこでまず頼ったのが北海道のメーカーだった。ところが何度か試作してもらったものの新谷伸一社長が納得のいく味には仕上がらず、開発を一旦中止した。その後、「ラーメンならば地元に有名な会社があるじゃないか」と思い立ち、共同開発を持ちかけたのがハチバンだった。同社とはこれまで接点がなかったため、人脈をたどってアプローチし、了承を取り付けた。
 開発にあたっては何度も試作を繰り返し、バランスのとれたスープに仕上げ、スープと相性のいい麺を選定した。能登の伝統食品であるいしりと地元を代表するラーメンチェーン店であるハチバンに加え、新谷社長が「より一層地元色を強く打ち出したい」とリクエストして加えたのが海洋深層水塩である。ハチバンの開発担当者にも海洋深層水を汲み上げる施設を案内し、採用してもらった。

漫画やプレゼント企画、レシピコンテストなどでPR

 販路は新谷社長が自ら、能登の道の駅や土産物店、スーパー、宿泊施設などに足を運んで切り開いた。同時にISICOのホームページドクターのアドバイスを受けて、特設サイトを開設し、認知度アップに向けSNSによる情報発信にも力を入れた。
 幅広い世代に興味を持ってもらいたいと、特設サイトでは日頃から取引のある印刷会社の協力を得て、漫画でいしりやラーメンの開発秘話を紹介した。合わせて漫画に登場するキャラクターが最新情報などについてツイートする公式ツイッターアカウントを開設した。
新谷伸一社長の写真。SNSを積極的に活用して魚醤いしりラーメンの販売促進に取り組む。 また、同社のツイッターをフォローあるいはリツイートすると魚醤いしりラーメンや地元の清酒をプレゼントするプレゼント企画を実施し、フォロワーを1週間で4,000人近く増やすことに成功した。さらに、いしりラーメンを使ったレシピコンテストを開催し、約200人から応募があるなど、話題作りにSNSをフル活用している。
 こうしたウェブ上でのPR活動は魚醤いしりラーメンの知名度の向上、販売促進だけでなく、有名ラーメンチェーン店からいしりの引き合いが寄せられたり、生命保険会社がノベルティとして採用したりするなど、B to Bでの取引増にもつながっている。

充てん機や電動シーラーを導入 イカの塩辛の包装を効率化

 同社はネットショップの立ち上げ時に、バーチャルモール「お店ばたけ」に参加するなど、これまでもISICOの支援メニューを有効的に活用し、成長につなげてきた。近年でも、ものづくり補助金を使い、充てん機や電動シーラーを導入し、同社の主力商品であるイカの塩辛の包装を従来のガラス瓶からスタンドパックに変更。これにより大幅に生産性が上がったほか、コストダウンを実現した。
 開発や販促活動にチャレンジファンド事業を活用した魚醤いしりラーメンについては今後、首都圏でのマーケティングの結果を受け、1食入りをラインアップに加えることを検討するなど、パッケージや品質にもさらにブラッシュアップする計画だ。
 「ラーメンをきっかけに、多くの人にいしりを知ってもらえればうれしい」と話す新谷社長。これまでも幅広い料理に使ってもらおうといしりポン酢を商品化するなど意欲的に取り組んでおり、引き続き市場のニーズに合わせ、いしりを使った商品を開発し、その魅力を発信していく考えだ。

企業情報

企業名 有限会社 カネイシ
創業・設立 設立 1979年4月
事業内容 水産物仲卸および水産加工品の製造、販売

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関連情報

関連URL 情報誌ISICO vol.115
備考 情報誌「ISICO」vol.115より抜粋
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掲載号 vol.115