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ポップアップショップへお試し出店 開業後のイメージが一層リアルに

印刷ページ表示 更新日:2021年10月12日更新

女性起業家をISICOが全力サポート いしかわ起業小町

ISICOでは起業を志す女性や創業間もない女性をサポートするため、「いしかわ起業小町」のネーミングで支援事業を展開しています。その一環として今年度から定期開催しているポップアップショップについて、ISICOのコーディネーターや出店者の声を交えて紹介します。​​

風情ある金澤町家をカフェやサロンに

ポップアップショップに出店した石田里美さん、つるはらひとみさんと、ISICOの小塚真紀子コーディネーターの写真。

 ポップアップショップは今年7月から毎月第2金・土曜(9月からは第2金・土・日曜)に、金沢市安江町にあるシェアスペース「Nigiwai Space新保屋」に設置しています。築150年の金澤町家を改修した新保屋は、和室や板の間、キッチンを備え、カフェやショップ、サロンなどをお試しで出店することが可能です。
 「実際に出店して、メニューや価格を考え、販売や接客を経験することで、起業後の店舗運営について、よりリアルに想像してもらうのがこのポップアップショップの狙いです。また、起業のイメージが固まった女性には、出店時に必要となる手続きのことなど、より具体的な支援を行います」。そう話すのはISICOの小塚真紀子コーディネーターです。
 毎回定員を上回る応募があり、起業を視野に入れている女性から高い関心が寄せられています。

オープン間もない店を知ってもらうきっかけに

料理を運ぶ石田さんの写真。自家製の能登牛ローストビーフを使ったメニューなどを提供した。 8月13日には2人の女性がポップアップショップに出店しました。そのうちの1人が今年2月にひがし茶屋街で町家カフェ「ほたる」をオープンしたばかりの石田里美さんです。同店は自家製の能登牛ローストビーフを使ったメニューが自慢で、当日はこのほかガパオライスや国産ローストビーフドックなどを販売。あいにくの天気でしたが、大勢のお客様が訪れ、予定していた数量を完売しました。
 「起業から間もないこともあり、いろいろなアドバイスやヒントが得られるのではと思って出店しました。“今度は茶屋街のお店に行くよ”と声を掛けていただくなど、いろんな人に店を知ってもらうきっかけになり、出店してよかったと感じています」(石田さん)。
 コロナ禍の中、ひがし茶屋街の店舗は売り上げが安定せず、新たにテイクアウト用のメニューを作るなど、試行錯誤が続いています。とはいえ、決して悲観しているわけではありません。石田さんのショップで販売した友禅小物の写真。前職で加賀友禅の制作に携わっていた。「ポップアップショップでお客様からいただいた声やISICOの専門家のアドバイスを参考にどんなメニューが求められているのか、検討していきたい」。石田さんはそう話し、今回の出店を機に、一層店舗の魅力に磨きをかけようと意欲を燃やしいています。

講座の開始に向け受講者ニーズを把握

つるはらさんの講座風景の写真。集客に向けたインスタグラムの活用法についてレクチャーした。 ポップアップショップに出店したもう1人はフリーランスのウェブマーケター「つるはらひとみ」さんです。この日は経営者らにインスタグラムでお店を宣伝するための方法をレクチャーする講座を開催。予定していた5回の講座(各回定員2人)がすべて事前予約で埋まる盛況ぶりでした。
 つるはらさんは昨年11月に起業したばかりで、これまではウェブ広告の運用代行をメインで手がけてきました。今年10月からウェブが苦手な経営者や広報担当者向けにSNSを活用した集客法などについて教える講座を新たに開講する予定で、今回は認知度アップと講師としての経験を積むことを目的に出店しました。
 つるはらさんは「皆さん、とても真剣に聞いてくれましたし、積極的に質問もしてくれて、思っていた以上に盛り上がりました。受講者のニーズも把握できたので、秋から開く講座の内容に反映していきたいです」と意気込んでいます。
 終了後、受講者に手渡したショップカードに飴(あめ)を添えたところ、とても喜ばれたとか。つるはらさんは「実はこれ、ISICOのコーディネーターさんの話をヒントにしました。気軽に参加できて、アドバイスももらえるのがいいですね」と笑顔を見せます。

1人で悩まず協力しあって運営

ポップアップショップで寛ぐお客様の写真。当日は多くの来客で賑わいました。 ポップアップショップは引き続き、10月から12月に掛けても開催を予定しています。
 「1人でお店を出すとなると、事前の準備や集客などもすべて自分だけでやることになります。このポップアップショップではISICOと当日出店する女性が協力しあって進めますから心強いと思いますし、コストもあまりかからないので、最初の一歩にはぴったりだと思います」(小塚コーディネーター)。
 ISICOではこのほか、女性の先輩起業家に気軽に相談できる小規模座談会など、起業を考える女性の疑問や不安の解消に向け、きめ細かなサポートを実施しています。自身のアイデアやスキルを生かして、夢を実現したい方はお気軽にご相談ください。

 お問い合わせ
Nigiwai Space新保屋の外観写真。ISICO産業振興部 新事業支援課
TEL.076-267-1145
E-mail:kigyokomachi@isico.or.jp
URL:https://kigyokomachi.com

企業情報

企業名 公益財団法人 石川県産業創出支援機構
創業・設立 設立 1999年4月1日
事業内容 新産業創出のための総合的支援、産学・産業間のコーディネート機関

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関連URL 情報誌ISICO vol.118
備考 情報誌「ISICO」vol.118より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.118


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