【巻頭特集】「成長戦略ファンド」が公募開始　～新事業創出に向けた支援体制／スケジュール

県経済を牽引する新事業・新産業の創出へ

県とISICOは今年度、新事業・新産業の創出に向け、全国最大となる700億円の基金「成長戦略ファンド」を創設しました。このファンドは県内企業の支援を目的としており、運用益を活用し、DX(※1)やGX(※2)を推進する研究開発、地域資源を活用した新商品開発などを後押しします。今号では、成長戦略ファンドの概要のほか、前身である「いしかわ次世代産業創造ファンド」「いしかわ中小企業チャレンジ支援ファンド」を活用した支援事例を紹介します。

(※1) デジタルトランスフォーメーションの略。企業がデジタル技術を活用し、製品やサービス、ビジネスモデル、業務などを変革すること。
(※2) グリーントランスフォーメーションの略。産業・社会を化石エネルギー中心からクリーンエネルギー中心へと転換していくための活動。

​案件発掘とフォローアップへ 連携体制を構築

新事業創出に向けた支援体制

　産学官金の連携により、県経済を牽引する新事業・新産業の創出を図るとともに、成長戦略ファンドによる支援のあり方を検討するため、「いしかわ新事業創出支援コンソーシアム」を設置しました。メンバーは県とISICO、工業試験場、6つの大学・高専、6つの金融機関の代表者により構成されます。
　7月27日には県庁で初会合を開き、成長戦略ファンドの概要について了承すると同時に、案件の掘り起こしや採択企業の支援に向け、連携を密にすることを確認しました。
　コンソーシアムは今後、PDCAによる運用管理を行いながら、新事業・新産業の創出を目指します。具体的には、メンバーが協力しあって新たな研究開発やスタートアップ案件の掘り起こし、最適な事業連携体制の構築、成長戦略ファンドや国のプロジェクトといった各種支援策への橋渡しに取り組みます。
　さらに、支援案件の開発状況の進ちょくや成果を確認した上で、成長戦略ファンドなどの支援策の見直しも実施。支援策の実効性をアップさせ、将来有望な企業を力強く後押しします。

最先端の研究開発の社会実装や県内企業のモデルとなる取り組みを

　新事業・新産業を創出するには、大学・高専や企業からポテンシャルの高いシーズを発掘する必要があります。また、DXやGXといった分野で新たな製品やサービスを生み出していくには、県内はもちろん、県外の大学・高専や企業との連携が必要となるケースも考えられます。
　そのため、支援の強化に向け、コンソーシアムのメンバーだけでなく、民間コンサルタント会社のネットワークやノウハウも活用します。
　ISICOの担当者は「DX推進枠やGX推進枠では、国内でも他にないような最先端の研究開発や県内企業のモデルとなる取り組みを支援したいと思っています。実現の可能性は未知数だが、成功すれば大きな成果が得られるようなチャレンジングな案件でもぜひ応募してください」と呼び掛けます。
　審査は新規性、市場性、事業内容の明確性、実現可能性、地域経済への波及効果、財務・資金の健全性といった観点から実施します。
　ISICOではきめ細かなサポートで県産業に活力を吹き込みます。成長戦略ファンドをぜひ、ご利用ください。

スケジュール

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(公財)石川県産業創出支援機構 成長プロジェクト推進部の各課へお問い合わせください