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高度な組紐技術で事業を再加速 次代を見据え、開発案件にも注力 ~谷口製紐(株)

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One Step

令和6年能登半島地震で被災しながらも、試練を乗り越え、明日への一歩を踏み出した地元企業の奮闘ぶりを紹介します​。​

予備機の部品を移植し修理

谷口道夫社長の写真 谷口製紐は炭素繊維やアラミド繊維など、扱いが難しい高性能繊維を組紐(※)として加工する高度な技術を有する。電気設備用など工業用資材を主力とし、順調に業績を伸ばしてきた。
 能登半島地震に見舞われた際、建屋に大きな被害はなかったが、約700台ある製紐機の90%が転倒し、工場の床には2本の大きな亀裂が入った。「地震が発生した元日は、機械を年に一度だけ止める日です。そのため、火災や人的被害がなかったのが不幸中の幸いでした」と谷口道夫社長は振り返る。
 とはいえ、製紐機にとって転倒の衝撃は大きく、内部の鋳物部品が破損するなどしたため、約130台は廃棄せざるを得なかった。
 1月2日からは、社員をはじめ、地域住民の力も借りて工場を片付け、床の亀裂は自分たちで左官作業をして埋めた。壊れた製紐機には、倉庫に保管していた予備機から部品を移植し、1台1台復旧していった。再発防止策として機械を床に固定するアンカーを震災前の8倍に増強。発災から1週間後の1月8日には、従来の生産能力の20%まで回復させた。

(※)複数の糸を交差させて組み上げた紐

宇宙・医療分野でも開発進む

工場内にずらりと並ぶ製紐機の写真。 当初は売り上げの柱であり、世界的に供給がひっ迫している産業用バッテリー部材を中心に生産を再開した。やむなく納期を遅らせなければならない品目も多かったが、多くの顧客が事情を理解してくれ、そればかりか水や災害用トイレ、ガソリンといった物資を遠方から届けてくれる取引先もあった。
 昨年9月、同社は完全復旧を果たし、旺盛な需要に応えることで、売り上げは震災前の水準を超えるまでになった。
 現在は量産対応だけでなく、将来を見据えた技術開発にもより一層熱心に取り組んでいる。具体的にはロケット部品や原子力発電所向け部材、さらには心臓手術で用いられる人工血管など、高付加価値な製品開発が進行中である。
 未来への投資も加速させている。ISICOの成長戦略ファンドの補助金を活用し、今年1月には新たに大型製紐機を導入。酸素繊維や液晶ポリエステルでくみ上げた試作品の写真。炭素繊維を用いたドローン用部品の製造を計画する。
 「ピンチをチャンスに変え、技術を磨き、地元での雇用創出につなげたい」と話す谷口社長。谷口製紐は震災の試練をばねに、地域産業の新たな可能性を広げようとしている。

企業情報

企業名 谷口製紐 株式会社
創業・設立 設立 1991年10月
事業内容 組紐の製造・販売

企業情報詳細の表示

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関連URL 情報誌ISICO vol.145
備考 情報誌「ISICO」vol.145より抜粋
添付ファイル
掲載号 vol.145


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