ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 活性化ファンド・チャレンジ支援ファンド商品開発ストーリー集 > 紐のまま使用する逆転の発想で 織物にはない個性的襟巻が誕生!! ~襟巻工場

本文

紐のまま使用する逆転の発想で 織物にはない個性的襟巻が誕生!! ~襟巻工場

印刷ページ表示 更新日:2017年12月27日更新

紐襟巻 紐襟巻

   紐のまま使用する逆転の発想で 織物にはない個性的襟巻が誕生!!

     <平成27年度活性化ファンド採択事業>

事業名

 加賀五彩や九谷五彩の色を染めた紐襟巻の製造・販売及び絹・化合繊素材の紐襟巻の商品開発

商品名

 紐襟巻

キャッチコピー

 心躍る 五彩鮮やか 紐襟巻

プロフィール

襟巻工場を営む安井未星さんは、金沢美術工芸大学の工芸デザイン(織専攻)を卒業後、紐を使って「織り」・「結ぶ」の技を駆使して表現する作品づくりに取り組み、個展やグループ展で活躍。

大学時代の同級生との結婚を機に、滋賀県に居を構え染・織・結びの作品づくりに専念していたが、2015年、両親の介護のため安井さんは単身で実家のある金沢市に転居。実家の敷地内に襟巻工場を開設し制作活動をスタート、今日に至る。

襟巻工場 外観 作業する安井氏
  襟巻工場 外観      作業する安井氏

ウールの紐を織らずに紐のまま使う

愛知県一宮の織物産地で生産されるウールの紐と出会った時に、その紐をいろんな色に染めて組み合わせることで、従来の織物にはないユニークな表現ができるのではないかと閃く。

実家のある金沢に戻り、襟巻工場を構えたのを機に、地元石川を代表する色である、九谷五彩、加賀五彩の色合いに注目。通常なら染めた紐を織って襟巻にするところだが、あえて織らずに、紐が絡まり合う動きの楽しさ、彩りの美しさを最大限活かすべく、カラフルな紐を束ねた紐襟巻を考案する。

ほとんど織っていない紐の状態であるため、紐襟巻をしている人の動きでいろんな表情が生まれる。何本ものウールの紐が束ねてあることで空気の層ができ、見た目以上に首に巻いてみると暖かいのに驚かされる。

紐 紐襟巻

紐襟巻 → ボトルネット → 眼鏡ホルダー

せっかく石川でモノづくりをするのだから、合繊産地である石川の素材を使ってみたいと考え、合繊素材で紐襟巻づくりにチャレンジしてみたが、合繊の場合は静電気が発生し、紐襟巻として機能しにくいことが分かる。

それでも何か地元の素材を使い、自らの紐を織り、結ぶという手先の技を用いた商品づくりができないかと模索していたところ、京都の取引先からゴム入り細幅織物の産地であるかほく市の二口製紐を紹介され、同社の紐を使って「五行結び」という独特の技法で編み込んだネットの中に日本酒やワインのボトルを入れて持ち歩くボトルネット(意匠登録済)が誕生する。

紐はポリエステル製のためクッション性と耐久性に優れ、見た目もなかなかオシャレである。ただ、全て手作業で結ぶ商品のため、MUSUボトルネットは最もシンプルな編み方のもので3,780円(税込)、複雑な編み方や結びを多用したものになると1万円を超えてしまう。「これでは中身のお酒よりもボトルネットの方が高くついてしまい、販路開拓の点で大きなネックになっています」と苦笑する。

それに続いて、結び模様が美しい眼鏡ホルダーを開発。これは首に掛けていても軽いため、疲れない上に、リングの部分にはずした眼鏡をかけておけるというアイデア商品。28年の家庭画報の通販で採用され、初回は100本あまりを販売。今年また追加販売が決まっている。

ボトルネット 眼鏡ホルダー 
 ボトルネット      眼鏡ホルダー

展示会で販路開拓

従来までの作家活動の時は、売ることはあまり考えず、自分の作りたい文字通り作品づくりに没頭していたが、「展示会に出展することで、これまでご縁のなかった小売店の方たちとのつながりができ、作品ではなく売れる商品を作ることの大切さを気付かされました」と振り返る。

展示会で知り合った小売店や問屋からいろんな情報や商品開発のヒントがもらえ、自らの結び技術、織り技術の応用範囲が格段に広がってきている。襟巻の長さを少し短くしたカゴ用のニットカバーも、そうした展示会で出会ったカゴを商う会社からの制作依頼に応じたもの。

さらに、展示会で安井さんの紐襟巻に目を止めたアニメ関係者から、大人のアニメファンがさりげなくファッションの一アイテムとして首に巻ける襟巻の発注を受ける。アニメのキャラクターそのものがプリントされたものでは幼稚な印象がして大人は身につけられないが、そのアニメキャラクターをイメージした色合いの襟巻であれば、熱烈なファンにとっては、分かる人にだけ分かる通のアイテムとしてヒットするに違いない。

このように、作品づくりから商品づくりに発想を転換したことで、モノづくりの可能性は益々広がりを見せており、次なる新商品としてどんなものが発表されるのか、染め・織り・結びの安井ワールドから目が離せない。

     襟巻工場 襟巻工場
            展示会でのブース風景

希望小売価格

 紐襟巻 12,000円(税別)~

販売事業者

 ・商 号 襟巻工場
 ・〒921-8102 石川県金沢市西大桑町11-11
 ・TEL 076-281-6306

安井未星氏 眼鏡ホルダー 
   安井 未星氏


いしかわ産業化資源活用推進ファンド事例集ViVOサイトへのリンク

じわもんセレクトサイトへのリンク

いしかわ商品カタログサイトへのリンク

店ナビいしかわサイトへのリンク